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Howard Jones VS Eurhythmics

golden(以下g):「80年代イギリス発のニューウェイヴ・サウンドは、ギター系のロックだけではなく、エレクトロ・ポップ的なものもすごくヒットしてました。」
blue(以下b):「俺はあんまりその手のは聴かんかったけどな。ウルトラヴォックスとかヒューマン・リーグとかそういうのやろ。」
g:「けっこうたくさんいろんなバンドがありましたね。デペッシュ・モードとかO.M.D、ヤズー、ブロンスキービート〜コミュナーズとか。」

b:「ニューオーダーが苦手やってん。なんかイラッとするっていうか。」
g:「けっこう暴力的なくらいの打ち込みビートだったですね、あれは。」

b:「正確に言うとな、レンタルレコード屋でバイトしてたときの同僚でニューオーダー好きやった奴がおって、そいつが嫌いやってん。

g:「坊主憎けりゃ袈裟まで憎いパターン(笑)」

b:「ふにゃふにゃナヨナヨしててな、異常に潔癖症で、またそいつがよー休みよんねん。」

g:「いるね、そういうタイプ。」

b:「そのくせ厚かましくて。出勤したらニューオーダーがんがんかけよんねん。」

g:「人の迷惑顧みず(笑)」

b:「そういうたらその手のエレクトロ・ポップには珍しく、ハワード・ジョーンズは好きやったわ。」

Howard Jones / Human's Lib(1984)

b:「なんかな、そのニューオーダーとか、ああいう裸でクネクネ踊ってるようなんとはちょっと感触が違うやろ?」
g:「すごい偏見(笑)。まぁでも、音質もやわらかいというか、ギスギスしてないよね。」
b:「そうそう、ヒューマニスティックっていうか、音がやわらかい。」

g:「一人でシンセ弾きながらインカムマイクで歌うっていうのは斬新だったよね。」
b:「ヘアスタイルとかも注目されてたな。」
g:「奇抜な印象の割に音はちゃんとしてて。80年代にデビューしたからエレクトロ・ポップを演ってたけど、10年早く生まれてたら弾き語りっぽいのを演ってたかもしれないですね、この人は。」
b:「そんな感じやな。」
g:「このアルバムは大ヒットしたけど、“New Song”が大好きだったなぁ。」
b:「あれもええ曲やな。」
g:「目に見えるものや聴こえてくるものに惑わされちゃいけない/物事の両面を見て/心の鎖を解き放って、みたいな歌詞がいいんだよ。」
b:「いかにも好きそうやな。ちょっと優等生っぽい理想主義な感じな。」

g:「ユーリズミックスも、デビューした頃はエレクトロ・ポップっぽいグループでした。」
b:「最初観たときはなんか気色悪うーって思うたけど。」
g:「アニー・レノックスのユニセックスっぽいルックスは、ちょっと異様な感じだったよね。」
b:「“Sweet Dreams”とか、無機質なビートで平坦なメロディーの歌を無感情に歌うのがな、怖かった。」

g:「でも実は、サム&デイヴの“Whap It Up”をカヴァーしてたり、初期からソウルフルな一面も覗かせていたりもするんだよね。」

b:「最初に、あ、このバンドはちょっとちゃうんやな、って思ったんは“Right By Your Side”っていう曲やったな。ちょっと跳ねたリズムのファンキーな曲調で。」

g:「サンバやらカリプソっぽいリズムも取り入れてて、“Sweet Dreams”でのユーリズミックスとはイメージ違う印象だったかな。」

Eurthyhmics / Touch(1984)

b:「で、この曲を聴いたあとに“Here Comes The Rain Again”とかを聴くと、なるほど、エレクトロ・ポップ的な面がそれほど気にならず、むしろソウルフルなアニーの歌がよく聴こえてきたりしたから不思議なもんやな。」
g:「無表情な歌のトーンの中に、ところどころエモーショナルなフックが入ってくるのがいいよね。」

b:「人間嫌いのシュールな感じがぐるっと一周回って、結果的にヒューマニスティック、みたいな。」

g:「真っ直ぐ素直に、じゃなくて、ねじれてねじれた結果、一番ド真ん中にたどり着いた、みたいな感じがあるよね。」

b:「ピュアすぎる誠実さは眩し過ぎてしんどいけど、ユーリズミックスの誠実さはなんとなく受け入れてまうねん。」

b:「ハワード・ジョーンズもユーリズミックスも、西欧人特有のヒューマンライツやらエコロジーやらアニマル・ウェルフェアやらの匂いが時々鼻についたりはするけど、演ってる音楽そのものは過去のソウルやポップミュージックの伝統をしっかりと吸収したうえで、時代のトレンドをつかんだいい音楽を演ってるなぁ、って思ってまうねんな。」
g:「最初は異端のような登場をしてきたけど、実は超正統派。」
b:「そうなんよ。正統派。」
g:「異端から正統へ、という点で言えば、実はビートルズやストーンズも、デビューした頃は異端中の異端だったんだよね。」

b:「ああ、そう言われるとそうやな。」
g:「新しい時代を切り拓く人たちっていうのは、そういう出現の仕方をするものなのかも知れないなぁ、とか思ったり。」
b:「ただ、やっぱり芸に普遍性があったから受け入れられたんやろな。」
g:「ファッションや音のデコレーションは奇抜でも、音楽そのものは普遍的な魅力があったんだろうね。」
b:「ユーリズミックスが次のアルバムでアレサ・フランクリンをゲストに招いたりしてたけど、やっぱり基本にはソウルがあるんやで。」
g:「ハワード・ジョーンズの曲なんかも、たぶん黒人シンガーが歌ったためちゃくちゃソウルフルだろうね。」
b:「アレサ・フランクリンが歌う“New Song”とか、ルーサー・ヴァンドロスが歌う“No One Is To Blame”とかな。」
g:「ホイットニー・ヒューストンが歌う“There Must Be Angel”とかプリンスの演る“Sweet Dreams”とかも聴いてみたかった。」
b:「ほんまやな。かっこええやろな。演ってほしいなあー、って、もうみんな亡くなられた方ばっかりやん。。」

 

 

 

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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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