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Cyndi Lauper VS Tracey Ullman

blue(以下b):「先日インターネットのヤホーを検索してましたら、ある素晴らしいシンガーを発見しまして。」

golden(以下g):「ヤフーね。」
b:「皆さんご存知でしょうかね。シンディ・ロウバー。」
g:「いや、シンディ・ローパーね。老婆になっちゃってるから。」
b:「そのシンディが1983年にリリースしたアルバムが『She's So Unuseal』。ファーストシングルが“Girl's Just Wanna Have Fun”。日本語タイトルが確か“ハイスクールはヨークシャーテリア”っていう。」

g:「ダンステリアね。毛の長い小型犬じゃないから。」

b:「メイクがすごく派手でインパクトがありました。」
g:「シンガーというより芸人みたいだったよね。」

b:「この曲の大ヒットで、シンディ・ウーパールーパーは大ブレイクしました。」

g:「ウーパールーパーじゃないって。両生類じゃないんだから。」

b:「ウーパールーパーみたいに珍獣扱いっぽい人気だったし。」
g:「いや、失礼だからやめなさいって。」

Cyndi Lauper / She's So Unuseal(1983)

b:「まぁ、ナイツごっこはこれくらいにしといて(笑)」

g:「テンプレート漫才ごっこ(笑)」
b:「あのヒット曲では芸人扱いだったシンディがシンガーとして評価されたのがセカンドシングルの“Time After Time”やったな。」

g:「サザンオールスターズが3枚目の“いとしのエリー”でコミックバンド扱いから脱却したのと同じパターン。」
b:「はしゃぎまくってる陽キャラの人がふと見せる陰りみたいな感じにみんな惹きつけられたんやろうな。」

g:「この曲の作者、ロブ・ハイマンは後のフーターズの人だったそうで。」
b:「マイルス・デイヴィスが絶賛してカヴァーしたり、いろんな人がカヴァーしてスタンダードになった。」
g:「シンディは元々ソロ・デビューする前にブルーエンジェルっていうバンドのシンガーとしてデビューしてたんだってね。」
b:「聴いたことあるけど、50'sぽいロックンロール演ってたみたいやな。」

g:「そういう下積み時代を経ての大ブレイクというキャリアが似てるせいか、シンディといえばいつもマドンナと比較されることが多いんだけど、当時キャラ被ってるなって思ったのは、トレイシー・ウルマンだった。」
b:「あー、確かに。」

Tracey Ullman / You Broke My Heart In 17Pieces(1983)

g:「この人は芸人っぽいんじゃなくて、本業がコメディエンヌだったらしいね。」
b:「そんなん知らなんもんな、なんか濃いキャラの姉さんやな、って。」
g:「曲はわりとオーソドックスな60’sリヴァイヴァルっぽいポップスで。」
b:「知らんかってんけど、これアーマ・トーマスの62年のヒット曲のカヴァーやったらしいで。」
g:「えー、そうだったんだ。」
b:「この時期、フィル・コリンズがシュープリームスの“恋はあせらず”のカヴァーをヒットさせたり、60年代回帰的な流れがあったんやろな。」

g:「“They Don't Know”の作者はカースティ・マッコール。」
b:「後のスティーヴ・リリィホワイト夫人で、ポーグスの“ニューヨークの夢”でシェイン・マガウアンとデュエットしてる人やな。」
g:「なんとなくいい感じと思ってたものが後で繋がったりするものなんだよね。」
b:「この人はシンガーとしてはアルバムを一枚リリースしただけで、その後は女優やテレビのMCとして大活躍したらしい。」
g:「ひょっとしたらシンディやマドンナ並の大スターになっていた可能性もあったかも知れないけど、敢えてそっちは選ばなかったっていうことなんかな。」
g:「この2人のブレイクっていうのは、ジェンダー的には大きなターニングポイントだったと思うんだよね。」
b:「どういうこと?」

g:「マドンナっていうのはいわばマリリン・モンローの再来的な、旧来の“男性目線での女性らしさ”に立脚しているんだけど、そこに80年代的なドライさを持ち込んだことで男性だけではなく女性に受け入れられてスターになったんだよね。」

b:「私もマドンナみたいに!っていう女性からのアイドル像。男は変わらず“俺のオンナにしたい”目線だったけど。」

g:「トレイシー・ウルマンやシンディ・ローパーって、今の時代にこんなこと言うとルッキズムと批判されるだろうけど、男性から見た性的魅力は高くないじゃない。」

b:「だいぶ控えめに回りくどい表現したな。」

g:「そういう女性が、男性目線に媚びないスタイルでブレイクしたっていうのがね、80年代的新しさだったのかな、って。」

b:「まだまだコメディっぽい誇張されたスタイルだったとはいえ、セクシーさを売りにせず、男まさりに肩肘張らずっていう。」

g:「女性が、女性である前に一人の人として舞台に立てるようになっていったのはこの時代くらいからだったという。」

b:「男女雇用機会均等法が成立したのが1986年。女性は補助的な役割が当然という時代やったからな。」

g:「こういう曲がヒットしてたのが1983年〜84年ていうことは、40年も前か。。」

b:「そう考えると、俺も年食ったけど、時代もずいぶん変わった。改めて考えるとビックリするなぁ。」

g:「当時シンディはすでに30才だったんで、もう70才になってるんだね。」
b:「今や本物のシンディ・老婆ー。」
g:「・・・。」
b:「お後がよろしいようで。。。」

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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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