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Journey VS Chicago

golden(以下g):「最初に衝撃を受けたのはビートルズだったっていうのはかっこいいね。」
blue(以下b):「いや、一応そういうことにはなっとるねんけど、実際どういうものを聴いてたかっていうとなぁ、今では黒歴史的になるものをいろいろ聴いてたな。」
g:「基本的にはメロディーのきれいなバラードがよくヒットしてたよね。」
b:「クリストファー・クロスの“ニューヨーク・シティ・セレナーデ”とかな。」
g:「あと、エア・サプライとか。」
b:「流行ったな。」
g:「クラスでも、ちょっと背伸びした奴らが“俺、最近、洋楽のLPとか聴いてんねん。”みたいなことを自慢気に言うようになってきて。」
b:「あのな、話それるけどな、洋楽って死語やな(笑)」
g:「洋楽って言葉を違和感なく普通に使う人は50代後半以上(笑)」
b:「80年代半ばまでは普通に使われたけど、日本の音楽がJポップと呼ばれるようになった頃には消滅してたな。」
g:「そもそも洋楽なんていうジャンルの音楽はないからね。」
b:「海外の音楽をぜんぶひっくるめてしまうなんて、雑過ぎるにもほどがある。」
g:「まぁそういう時代だったんだよ。中学生だった僕もご多分に漏れず当時は歌謡曲かニューミュージックしか知らなかったわけで、そういう背伸びしてる奴らのことをうらやましいと思ったのか、話題についていくためにはそういうの聴かなきゃって思ったのか、、、」
b:「そういうクラスメイトからカセットテープにダビングしてもらっていわゆる“洋楽”のアルバムを聴くようになるわけやな。」
g:「最初に聴いたのって、ジャーニーの『Escape』?シカゴの『Chicago16』?」
b:「いやー、覚えてへんけど、そーゆーあたりやわ。」

Journey / Escape(1981)


Chicago / Chicago16(1982)

g:「どっちのバンドもバラードが大ヒットしてたんだよね。」
b:「ジャーニーの“Don't Stop Believin’”に“Open Arms”、シカゴの“Hard To Say I’m Sorry”な。」
g:「いわゆるパワー・バラード的な。」
b:「まぁ、キレイし、気分は上がるけど。」
g:「シカゴってああいうバラードばっかり演ってるグループだと思ってた。」
b:「グループ、な(笑)。当時の中学生にはバンドっていうヴォキャブラリーがなかった。」
g:「なんていう曲やったかな、一曲目が割とギターの音が激しいロックから始まったからびっくりしたのはよく覚えてるな。正直音がうるさいな、って(笑)」
b:「なんか思うてたんと違う、って(笑)」


g:「ジャーニーのほうもわりとギターはギャンギャン鳴ってたよね。」
b:「いわゆるハードロック風のギター・ソロなんかもあったけど、当時は楽器の音なんか実はほとんど聴いてへんかったんちゃうかな。」
g:「なんとなくメロディーがきれいで、なんとなくかっこいい、っていう程度。」
b:「そんな程度やな。」
g:「今聴くと、まぁいわゆるよくできた上質のポップロックって感じ。」
b:「まったく。毒にも薬にもならん。」
g:「まぁ、まだまだ子供でしたから。」
b:「15才なんか最悪に保守的やからな。自分で理解できる範囲のものしか知らんくせに、理解できる範囲のものしか知ろうともせんと、あれが最高だのこれは気にいらんだのって。めんどくさい(笑)」
g:「大人になってもそういう人はたくさんいるけどね。」


b:「なんやダサダサで情けない気持ちになるようなベタなロックやなぁ。ジャーニー、もうちょっとカッコよかったイメージやってんけど。」
g:「あの時代はこういうのがカッコいいとされてたわけですよ。」
b:「臭さすぎる。まじで毒にも薬にもならん。」
g:「メロディーとかベタでポップなのに、けっこう弾きまくり叩きまくりだよね。」
b:「こういう奴らが、とにかくテクニック志向、上手けれりゃOKみたいな風潮を作った一端やったんやな。」
g:「後には産業ロックなんて揶揄されたりもしてた。」
b:「渋谷陽一の言うことはそんなに信用でけへんけど(笑)、こういうロックが実際めちゃくちゃ売れたんは確かや。」
g:「サヴァイヴァーの“Eye Of The Tiger”とかフォリナーの“Girl Like You”とかTOTOとか、あの当時長髪金髪の兄ちゃんたちのハードロック崩れのベタで美メロなロックがけっこうヒットしてたよね。」
b:「そういうのに混じってレインボーもポップな“I Surrender”とか演ってたしな。」
g:「ごく普通の女の子が“レインボーとカジャグーグーのリマールが好き”みたいなこと言ってた(笑)」
b:「こういうのが主流やったときに、クラスメイトで非モテ系の丸岡くんが“俺、最近洋楽とか聴いてんねん。ノーランズとかな。”って自慢しだしたんは失笑やったけどな。」
g:「・・・文化の伝播には個人差があるものなのです。。」
b:「ああいうバンドが流行ったんは、ミュージック・ライフとか、ああいうビジュアル重視の雑誌の影響なんかも大きかったんやろな。まだMTVがメジャーになり始める前やったもんな。」
g:「まぁ、ヴィジュアルから入るというのも若さの特権っていうか。」
b:「そんなわけでとりあえずはジャーニーやらシカゴやら、聴いてはみたものの、あぁ、どうやら俺の好きなんはこっち方面ちゃうなーって思って。」
g:「というわけで、こういうバンドのレコードを聴いたのはこの81年〜82年くらい限定だったね。」
b:「そやな。」
g:「もっと自分の気持ちにぴったりフィットするのはどんなアーティストなんやろ?ってところからいろんな音楽探究が始まっていったわけで、最初に“これじゃない”ということをつかめたのは結果的にはよかったんでしょう。」
b:「あんなロックしか知らんかったら今頃音楽なんか聴いてへんやろな。」
g:「まぁ、大ファンの方もいらっしゃるかも知れないんで、ここは穏便に。クオリティーの高いいいバンド、いいアルバムですよ。」
b:「ま、そのへんにしといたるわ。」






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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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