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干支にまつわる12の物語

干支といえば現代ではほぼ十二支動物が示す年のことを差す言葉としてしか使われないけれど、もともとは十干と十二支が組み合わさって暦や時間、方位を現すために日常的に使用されていた仕組みだった。
十干は甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10種類。
十二支は子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の12種類。
これを組み合わせると60種類になり、自分の生まれた干支に戻ってくることが還暦。


十二支にはそれぞれ動物が割りふられているけれど、これは最初からあったわけではなく庶民が理解しやすいようにイメージを当てはめたものなんだそう。
これらの選ばれた動物たちは、実は隣り合う2つずつが対になって意味を持っており、かつ全体の構図において大きなコントラストを描くように構成されているのだそうだ。

 

鼠・牛 = 小・大

虎・兎 = 強・弱

龍・蛇 = 想・実

馬・羊 = 近・遠

猿・鶏 = 群・個

犬・猪 = 伴・孤

 

大きさ、強さ、存在、距離、様態、関係性。
なるほど、それぞれの「らしさ」と、その全体像の中から、人間の社会が必要とする有り様がキーワードとして浮かび上がってくる気がする。
一見対立するような概念が実は補完しあう関係にあってどちらもあることが大切なのだ。
このように俯瞰してみると、選ばれた12の動物には見事な調和がある。

 

「子 」のイメージは、小さいなりに精密に完結された世界。
「丑」は大きくておおらか。ゆったりしていて懐が深い。
「寅 」は強さの象徴。獰猛で野性的。
「卯 」は弱さの象徴。繊細かつ弱さを知るからこその賢さ。
「辰」は想像上の動物。自然界や超越した存在への畏怖。
「巳 」は逆に、ぞっとするくらい冷徹に現実を見据える。
「午」の意味するものは、近い暮らしのリアルさ。
「未 」は、当時日本にはいなかった動物で、遠い国への夢や憧れが象徴されている。
「申 」は集団の在り方の象徴。
「酉 」が象徴するものは、逆に集団の中で埋もれない個としての強さ。
「戌 」は、寄り添い奉仕する存在。
「亥 」はその逆で、集団をぶっちぎる野生としての個。

 

「干支にまつわる12のお話」は、そういうイメージをテーマに書いてみました。うまく表現できたかどうかは定かではありませんが。

それぞれが象徴するものをそれぞれが存分に発揮し調和したとき、世の中はうまく回っていくのではないかと思う。
どれかが欠けてもダメ、どれかが強すぎてもダメ。
こうやって12の象徴を眺めていると、そんな気がしてくる。





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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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