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Jazzmatazz Vol.1/Guru



生音が心地よいヒップホップをもう一枚。
Gangstarのメンバーの一人だったGURUのソロアルバム“Jazzmatazz Vol.1”。
サンプリングも多用はされているものの、基本は生バンドのリズムが心地よい。
そして、親ほども歳の離れたモダン・ジャズのスター・プレイヤーも多数参加している。
一番の大御所はトランペットのドナルド・バード、ピアノにロニー・リストン・スミス、ヴィブラフォンにロイ・エアーズ。
それからGURUの同世代のジャズ・アーティストとしてギターのロニー・ジョーダン、サックスのブランフォード・マルサリスとコートニー・パイン。
ヴォーカルにはアシッド・ジャズのブラン・ニュー・ヘヴィーズでブレイクしたエンディア・ダヴェンポートやスタイルカウンシルのバックヴォーカルでおなじみD.C・リーも参加しているのだから、まぁメンツで聴くわけではないにしても華やかなメンバーが揃っている。



アルバムサブタイトルに「an experimental fusion of hip-hop and jazz」、“ジャズとヒップホップの実験的融合”とあるのがそのままアルバムのコンセプトなのだろう。
サンプリングではなく生音で演るヒップホップ。
これがかなり心地よい。
ラップの言葉が全然わからなくっても、これなら聴ける。



そもそもヒップホップという表現形態は、金もなく楽器も演奏技術も持たない黒人の若者たちが「そんなもんなくてもクリエイティヴなことはできる」という主張とともに勃興したもので、ロックでいえばパンクと同じように位置づけられるもの。
それがエスタブリッシュメントなジャズ・アーティストと組むというのは不思議といえば不思議なのだけど、音を聴く限りでは何の違和感もない。
というか、世代を超え、ジャンルを超えてひとつのルーツを示してさえいるようだ。
感覚の趣くままに即興でプレイするジャズと、同じく即興で言葉を紡ぐラップには実は同じ共通点があったのだということなんだろうけど、そういう共通点をとてもわかりやすく表現してみせたという点で、画期的な作品だったと思う。





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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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