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music for 24hours⑧

深夜。真夜中。
ひとりに戻る時間。

1:00
The Long Day Is Over/Norh Jones


 疲れたわ
 暖炉の前
 長い一日が終わる

 風が止み
 眠りにつく夜明け
 残り火は燃え続ける

ノラ・ジョーンズのスモーキーな声は、真夜中がよく似合う。
一日の終わり。
良いことも悪いことも、眠気の波にさらわれていく。
引き波のあとに残されるのは、意味が消えて砂粒のようになった記憶の断片。

2:00
Grapefruit Moon/Tom Waits


 グレープフルーツのようなお月様
 ひとつの星が輝いて
 僕を照らしている

夜更かしは大好きだった。
夜がふければふけるほど、魂の在り処に近づける気がしていた。
しみじみとお酒を傾けながら。
或いは外に出て月を眺めながら。
終電を逃して酔っ払った頭でとぼとぼと歩きながら。
酔いどれトムの呟きがぐるぐると巡って、心の奥底に染み込んでいく。

3:00
Hymn To Silence/Van Morrison


 魂が戻ってくるのを感じる
 心の奥底を感じたい
 あのたったひとつのもののそばへ
 それが歌い続ける理由
 静寂の聖歌を

午前3時の静寂。
ふらついていた魂が落ち着くべき場所へ還っていくのを遠くから眺めているような。




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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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