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Summer Song

「夏の歌」で検索すると、チューブやサザンを始め、いかにも“遊びたい盛りのエネルギッシュな若者青春リゾートソング”がざっと数ダース分もずらずらと出てくる。
若い頃からそーゆーのには縁がなかったし、そもそも興味すら持てなかったのだど、50台半ばを過ぎると益々どうでも良くなってくる。
真夏の休日は、日がな一日、だらだらゴロゴロに限るのだ。
冷房をきかせた部屋で、冷たいコーヒーでも飲みながら、ゆるゆるする。
タバコを吸いに出る以外は外出すらしない。

今日聴いていたのは、この方のアルバム。



デイヴ・ブルーベックの“Summer Song”。
いくつかいろんな録音が残されているようだけど、特に好きなのは盟友ポール・デスモンドさんとの1975年のデュオで録音されたアルバムだ。
なんかいいんですよね、この力の抜け加減が。
ジャズというよりはもはやイージーリスニングだと揶揄されるのかもしれないけど、いや、力込めてバシバシとバトルするだけがジャズではない。お互いの音に耳を澄ませながら次の音を紡いでいく様はジャズだ。
静謐な中に立ち上がるぼわっとしてつかみどころのない気分を、つかみどころがない形のまま届けてくれる。
これは音楽ならではのことだと思う。

ま、こんな音楽を聴きながら過ごす静かな夏の休日。
今の自分にはこれくらいがちょうどいい。
暑さと忙しさでオーバーヒートした頭も、クールダウンしてくれる。
目を閉じて耳を傾ければ、高原の静かな夏や川のせせらぎ、穏やかな空や鮮やかな緑が浮かんでくる。
そのままついうとうとと居眠り。

至福だ。
目が覚めたら寝汗でぐだぐだ、ってのが関の山ではあるにせよ(笑)。









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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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