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♪ロケット・マン

4月12日は「世界宇宙飛行の日」だったのだそうだ。
1961年にロシアのガガーリン大佐を乗せたボストーク1号が地球を一周した日。例の「地球は青かった」という奴だ。それから、その20年後の1981年の同じ4月12日には、スペースシャトルが初めて宇宙へ飛び立っている。
そのシャトル初飛行からもうすぐ30年。
僕も多くの男の子のご多分にもれず、小さな頃から自動車や電車みたいな乗り物は大好きだった。もう少し大きくなるとUFOやらSF小説に夢中になった。「猿の惑星」やら「スターウォーズ」、「宇宙戦艦ヤマト」に「銀河鉄道999」・・・虜になったとまでは言わないが、宇宙ってのは子供ごころに、とても大きなロマンだったのは間違いない。
その頃想い描いていた2010年は、月旅行や宇宙ステーションなんて当然のこと、あっちこっちの星にコロニーがあって人間が移住していたり、もっと遠い遠い銀河系の果てやアンドロメダまで人間は進出していて…それから宇宙の謎なんてとっくに解き明かされているものだと思っていた。誰だってそう思っていたはずだ。ライト兄弟が初めて人力飛行をしてからたったの60年で、世界中にジャンボジェットが飛んで人間が宇宙に行けるようになるまで進歩したのだから、その50年後に銀河系の果てまで行けたって何の不思議も無かったのだ、その当時は。まさか未だに「日本人初のママさん宇宙飛行士」だとか、宇宙空間で初めて日本人同士が会話した」なんてレベルに留まっていようとは、子供のころの自分が知ったらなんて言うんだろうな(笑)。


Greatest Hits

Elton John - Greatest Hits/Elton John


エルトン・ジョンの曲に「ロケット・マン」 という歌がある。
「ユア・ソング」や「キャンドル・イン・ザ・ウィンド」や「グッバイ・イエロー・ブリック・ロード」なんて名曲に比べると少し地味だけれど、とても味わい深い曲だ。

(Elton John “Rocket Man”歌詞)


出発前夜、彼女は僕の荷物を詰める
午前9時ちょうど
僕は凧みたいに高く飛ぶ
きっと淋しく思うんだろうな
地球のことや彼女のこと
宇宙はとても孤独なところ
長い長い気の遠くなるような宇宙飛行なんだ

きっと長い長い時間がかかるんだろうな
再び着陸して、この景色を見るときには
僕はもう僕じゃなくなっているのかもしれないけれど
僕はロケット・マン
ひとりで燃え尽きてゆくロケット・マン

火星は子育てをするのにいい場所とは思えないね
だって、寒すぎるんだ、まるで地獄みたいに
誰ひとりとしてきみがしようとすることをやり遂げた人はいないのに
科学なんて僕にはさっぱり理解できないけれど
週に5日、それが僕の仕事
ロケット・マン

きっと長い長い気の遠くなるような時間がかかるんだろう・・・



最後の♪And I think it's gonna be a long long time...をリフレインするところなんかを聴くと、ぎゅっと心臓をつかまれたみたいに切ない感じになる。Longを裏声でひっくり返すところとか。


月曜日、僕らの乗ったロケットはまたしても打ち上げられた。
誰もいなくなったオフィスで最後に鍵を閉めるときなんかにこの歌のことをふっと思い出したりしたら、泣き出しそうになってしまうかもしれないな。



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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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