fc2ブログ

Entries

There must be an Angel



地球上の誰もこんな気持ちにはならないだろう
解き放たれ恵みが溢れ出す
きっと天使がいる
私の心を奏でている
誰もいない部屋に足を踏み入れる
突然心がバーンと弾ける
それは天使たちのオーケストラ
天使たちが私の心を奏でている

Must be talking to an angel
まるで夢見心地
天使と話しているに違いないわ

(There must be an angel)

テーマとして特に「春」が歌われているわけではないけれど、このめくるめくような歓喜の表現は「春」だと思う。
暗い部屋のカーテンがさっと開かれて朝の光が射すような、つぼみが次々と花開いていくような、雪解けするが川になるような、頑なで閉ざされた心が明るさで満たされていくような、そういう喜びがあふれている。



桜が今年も咲いた。
11年前の震災のときも思ったし、一昨年のコロナ禍の始まりのときにも感じたけれど、人の世がどうであれ、桜は咲く。
どんなに悲しみに溢れていても、どんなに喜びに満たされていても、そういうこちらの心象などお構いなしに咲く。
おそらくは、戦争の最中でさえ。

「被災地に一刻も早く、普通の暮らしが戻ってほしい。」
こう言うときの「一刻も早く」は一種の比喩だ。
けど「戦争を一刻も早く終わらせろ」は比喩ではない。
その一刻のうちに次のミサイルが発射される。その一刻のせいで、失われずに済んだ命が失われ、その何倍もの近親者に悲しみと悔恨をもたらすのだ。
評論家はしたり顔で、長期戦の様相を呈して来たと言うけれど。
長引くほどに犠牲者が増える。
失われなくて済んだ命が失われる。



プロ野球は開幕したけれど、タイガースは慢心から自ら手放した勝利から為す術もなく三連敗。ファンが心待ちにしていた開幕とはずいぶん違う、今年はずっとこんな調子だろうかと気が重くなるようなスタートになってしまった。
ワクチン接種以降、どうも体調もパッとしない。
仕事は相変わらずあれもこれもだし、母親の痴呆もすすんでいく一方。
どうにもなんだかなぁ感がつきまとう、歓びとはほど遠い春だ。

それでも桜は咲くし、春は来る。
天使の歌声は響き渡る。
それも春の情景なのだ、とかみしめる。









スポンサーサイト



この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://goldenblue67.blog106.fc2.com/tb.php/1751-996922bb

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

Profile

golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

Calendar

11 | 2023/12 | 01
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

Gallery

Monthly Archives