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Spring Samba



スプリング・サンバといっても大場久美子さんではない。
渡辺貞夫さんの1967年の作品。

ナベサダさんの吹くサックスの音には、どこか日本的な情緒があるのですよね。
爽やかなんだけど、ドライじゃない。まったりしていてギザギザしていない。

なんとなく、春の川辺りの心地よさを感じるような音色なのです。

穏やかな太陽は、まだ夏の太陽のように力強くはないけれど、すべてをやさしく照らすような慈愛に満ちた感じがする。

風はそよ風、まだ少し冷たいけれど、寒く冷たい冬を越した身には少しくすぐったい。
土手には菜の花、空にはひばり。
春らしい陽気になんとなく満ち足りた気分になったとき、ナベサダさんのサックスがとても心地よい。

いきなりの春爛漫に戸惑ってしまうような今週。
久しぶりにマスクが暑いと感じてしまった。

まだまだこのまま一直線に春本番になるわけではない。
寒の戻りもあるだろう。
冷たい雨が降る日もあるだろう。
でも、冬は過ぎた。
螺旋状に行ったり来たりしながら、すべては良くなっていくはずだ。

贅沢は望まない。
こんな穏やかさがたまにあればいい。
そんな気持ちにさせてくれる。











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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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