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Leroy Carr ロックのゆりかご(9)

リロイ・カー(Leroy Carr、1905年3月27日ー1935年4月28日)はテネシー州ナッシュビル生まれ、インディアナ州インディアナポリス育ちのピアノ奏者。
1928年にギターのスクラッパー・ブラックウェルと組んで“How Long, How Long Blues”と“My Own Lonesome Blues”の2曲を録音、シティ・ブルースの確立者とされる。



ピアノ・ブルースの第一人者、シティ・ブルースの創始者と言われるリロイ・カーさん。
どろどろのデルタ・ブルースや荒くれっぽいレッドベリーに比べれば、確かにどこか落ち着きがあって、お洒落さすら漂う感じはある。
重い感じの“Blues Before Sunrise”なんかもすごいんだけど、いわゆるブギウギの影響を受けたっぽい“Barrelhous Woman”とか、すごくイカれててかっこいいよね。
跳ねるピアノと、合いの手を打つようなシングルトーンのスクラッパー・ブラックウェルのギターがかっこいい。



ロバート・ジョンソンの“Dust My Bloom”の元歌と言われる“I Believe I Make A Change”もかっこいい。
いわゆるウォーキングスタイルのリフ。
なるほど、ロバート・ジョンソンはこれをギターで再現しようとしたんだな、ってことがよくわかる。



ブルースっていうのは、共同体の共有財産的なところがあるんですよね。もちろん、著作権なんて考えがそもそもなかった時代だからこそだけど。
誰かが弾いたフレーズを誰かがパクり、誰かの歌った歌を誰かがアレンジし、ピアノをサックスに置き換え、サックスをギターに置き換え、そうやってひとつの大きな流れが形づくられていく。
古いブルースやジャズを聴いていて楽しいのは、そういう部分も大いにあるのだ。




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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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