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2月20日土曜日、快晴

2月20日土曜日、快晴。
前日までのシベリアのような極寒とはうってかわっての春のような陽気だ。
ちょいとそこまで、くらいの軽い準備をして京都駅からのぞみに乗る。



富士山を絵に描くときって、雪の帽子を被せて王冠みたいにギザギザを入れるけど、あのギザギザには谷筋があって、そこでは雪が溶けないんだな、なんてことがはっきりわかるくらいくっきりと見えた富士山。
そんな光景を眺めながら、午前中からビールを飲んでいい気分になって、お昼過ぎには東京に着いた。

コロナのことはいろいろと気にせざるを得ないのだけど、どうせ緊急事態宣言都市どうしの移動、神戸へ行くのも東京へ行くのも大して変わることではない、と都合のよい理屈を使って自分と同意することにしたのだ。


東京へ行った目的はこの「写真絵画ファインアート展」。
ソウルシスターあすてか画伯の絵を生で見てみたいと思ったからだ。

このことについては、改めて書くことにする。



ブログで知り合った友人と実際に会うときの感覚っていつもちょっと不思議な気がする。
web上のキャラクターがリアルになる感覚はなんていうんだろう、小説の登場人物が映画化されて動きだすような感じだろうか。
普段の生活の自分とは半分重なって半分ずれたキャラクターが立ち上がって動きだすのだ。

200年前の人たちが、歩いて2週間もかけて旅したような道のりを、まるで時空を越えてワープする超光速の宇宙船で移動するみたいに2時間と少しで駆け抜ける。
雪の積もる関ヶ原を越え、浜名湖を渡り、大井川を渡り、箱根を越えて東京へ。
こんなにたくさんの町があって、そこにはとてもたくさんの人たちが日々の暮らしを営んでいて、きっとそこにも気のあう人たちがいるはずなんだけど、そういうことには目もくれず、ピンポイントで東京の小さなギャラリーへ向かう、その感じがまたなんとも不思議な気がするんだな。
あすてかさんと会うのは一年と数ヶ月ぶりだけど、新幹線での2時間少しの移動は、その会わなかった期間をも軽々とワープする。

ちょうど去年の今頃、仕事場でより重い責任が与えられ、与えられた以上は頑張るしかないのでとりあえずは文句も言わずがむしゃらに働いてきた。
期せずしてコロナ禍がやってきて、経験したことのない状況に四苦八苦し、それでもなんとか対応してきた。
もちろん爪先立ちで走りながらなので、派手にスッ転んでしまうこともあった。

新幹線に乗ってみてわかった。
普段の自分を一度リセットして、遠い場所でリフレッシュしたい願望が自分の中にあったんだな。
時々無理して自分の素とは違うキャラクターを演じざるを得ない日常からのワープ。
そういう意味で、僕にとっての新幹線は、時空を越えるタイムマシーンなのかも知れない。






せっかくの東京なので会いたい人もたくさんいたのだけれど、今回は急遽決めたのと、コロナもややこしいので自粛しておきました。
またしょっちゅう行く機会はあると思いますので、その節はよろしくお願いします。









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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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