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音の食卓〈きつねうどん〉

関西人なので、麺といえばまずはうどんです。
うどんのおいしさはまずはお出汁だ。
鰹や昆布でとった黄金色のお出汁の、ほんのり甘くて後口すっきりの旨み。
麺は太めがいい。コシがあればいいというものでもなくのどごしと歯ごたえのバランスが大事。口当たりはやわらかくお出汁がしっかりと絡みつつ、噛むと芯にはもっちりとした食感。
これはラーメンや焼きそばでは味わえない快感だと思う。
具材はやっぱりお揚げ。
食べ進むごとにお揚げの旨みがお出汁に溶け込み甘くなり、お揚げにはお出汁がしみていく。
この三位一体の完成されたハーモニー。
どんな気分のときでも期待通りの安定した満足感と腹持ち感があって、なおかつ胃もたれしない。
おいしいうどんは、どんな高級料理よりも完璧だと思う。
ごちゃごちゃ手をかければいいってもんではないのだ。



音楽もただ飾ればいいってものではなく、素材の持ち味が絶妙のバランスで表現されたものがいい。
出汁とつるみとコシと具材のハーモニーが素敵なのは、やっぱりソウルミュージックだろう。


Who's Making Love / Johnnie Taylor

ファンキーなソウルからブルージーなものまで、とてもコシのある歌を聞かせてくれるジョニー・テイラー氏。
このもっちり感とのどごしの良さはまさにツルツルシコシコの讃岐うどんだ。
そして薄味ながら出汁の効いたMGズの演奏、ジューシーな具材の味わい。
同じソウルでもオーティス・レディングだとちょっと田舎風だし、ウィルソン・ピケットだとちょっと獣臭が強い。サム・クックだとコシが物足りない。ジョニー・テイラーあたりがばっちりはまるのだ。



食べ物へのこだわりはともかく、音楽に関してはグルメなので、単なる薄味や人工甘味料的な味付けでは物足りないんですよね。
ちゃんと手間ひまかけてとった出汁の味わいがやっぱりしみる。
しかし、こりゃ旨いね。
毎日でもいける。







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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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