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音のパレット番外編 ビートルズのいろのうた

音のパレット、番外編。
なんとなく、ビートルズって「色の名前のついた曲」けっこう演ってるんじゃないかと思いついて、数えてみた。

7曲。
微妙でした。
思ったより少なかった(笑)。



■Baby's in Black
『Beatles for sale』収録、ジョンとポールの共作。
アコギのカッティングと、ジョンとポールのハモりがすごく気持ちがいい。
亡くなった恋人の喪に服して黒い服を着続ける女性へ語りかける歌。


■Yellow Submarine
『Revolver』収録。
この能天気でまぬけな感じは確かにイエローがはまる。
若い頃はあんまり好きじゃなかったんだけど、今聴くとこのテキトー感がいいな(笑)。リンゴっぽいゆるさ。
子どもの頃に聞いた童謡や軍隊の行進曲なんかを冗談込みでアップデートしたということがよくわかる。


■For You Blue
『Let It Be』収録。ジョージ・ハリソン作、さらっと軽いブルース。
色の歌としたものの、このblueはbluesのブルーだろうか。


■Old Brown Shoe
これもジョージの作品。シングル「ジョンとヨーコのバラード」のB面。
これは裏名曲の趣がある秀作ですね。
うなるスライドギターに、ハードに疾走するポールのベース、後半ぶちこんでくるハードロックみたいなオルガンがかっこいい。
古びた茶色の革靴を脱いで、という言葉は物語の一ヶ所にしか登場しないけれど、古いものの象徴のように描かれている。


■Maxwell's Silver Hammer
『Abbey Road』収録。ポール作。
のどかな曲調だけど、歌詞はマックスウェル・エジソンという男が銀のハンマーで人を殺しまくる話。
のどかなのにホラーっぽいところは、とてもマザーグースっぽい。


■Golden Slumbers
『Abbey Road』収録、Carry That Weght~The Endへと続くメドレーのトップに来るポールの作品。
“黄金のまどろみ”と題されたこの曲も、古くから英国にあったバラッドや子守唄のトラディションが土台にある気がする。



という感じのビートルズの「色の歌」。
どの曲も直接色のことに触れたわけではないけれど、「黒い服」「黄色い潜水艦」「茶色の靴」「銀のハンマー」など登場するツールは、その色でないと物語が機能しない重要な役割を担っている。
ちなみに記載しなかったもう1曲は“Blue Jay Way”。

いずれも大名曲というよりは埋もれがちな曲だけど、改めて聴いてみて、ビートルズが思っていた以上に、イギリスの古くからの文化にルーツがあったんだということがわかった気がしました。
バラッドや子守唄、マザーグースや軍隊行進曲、こういう古くから民衆に根付いた音楽に、当時「憧れのアメリカ」の音楽だったブルースやロックンロールが融合してできあがったのがビートルズの音楽。
ゴリゴリの最新型ではなく、庶民の心の底にあるサムシングを含んでいたからこそ、世界中の人々の琴線に触れることができたんだろうな、と。






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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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