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You've Got A Cold~Life is Minestrone



10ccの曲で“You've Got A Cold”という曲がある。
要は“風邪ひいた”って歌。風邪の症状を延々と述べてこの世の終わりのように騒いでいる歌。
10ccは“I'm Not In Love”みたいな美しい曲も演るけど、基本ポップでキッチュで、スラップスティックなふざけた歌が似合うバンドだ。
コロナ禍の今年のテーマ曲みたいだな、なんて言うと、世界中で100万人も亡くなっているのになんて不謹慎な!と叱られるだろうか。

気がつけば今年ももうあと3ヶ月を残すのみ。
2月の末頃からざわざわと騒ぎ出したコロナ禍、コロナがある暮らしももうすっかり半年以上経っていたんだな。

マスクにもすっかり慣れた。
うがい、手洗いもすっかり習慣となった。
おかげさまで体調はすこぶる良い(笑)。
鼻水ひとつ、くしゃみひとつ出ない。
マスクのおかげか、鼻毛の伸びるスピードが遅くなった気がする。
毎日検温しているせいで、最近はすっかり自分の体温が計る前にわかるようにあってきた。
今朝は低いな、、、ほら、35度9分、昼間動いてちょっと熱こもってる感じ、、、な、36度5分。
そんなことがわかるようになって得することも今のところそんなにないけど。

ソーシャルディスタンスな感じにも随分慣れた。
元々人と人の間には、近づいてはいけないボーダーがあったんだと最近はそう考えたりもするのです。
それが今回のことで見える化されただけ。
親しい人との距離は寂しくもある一方で、無遠慮にテリトリーに侵入されることもなくなったので、トータルではイーブンだな。

今はちょっと落ち着いているけれど、この先どうなるんでしょ。
浮かれているうちに第3波がやってきてまた自粛モードに逆戻りなのか、それともこのままフェードアウトしていくのか。
どっちにしても、自衛するしかないし、うつったらうつったでその時はその時と腹をくくるしかない。
かなりのレベルで自衛すれば防げるはずだけど、かといってかからないという保証はどこにもない。
不安になりすぎちゃだめだ。
不安は疑心暗鬼や猜疑心を連れてくる。
その一方で無頓着ではだめだ。
用心すべきところは用心する。
仕組みを正しく理解して、要の部分をしっかりおさえる。
それって、結局のところ、どんなことでもそうだよな。



10ccでもう一曲、“Life is A Minestrone”を聴こう。



人生はミネストローネ
パルメザンチーズをふりかけて
さぁ、召し上がれ
死は冷たいラザニア
冷凍庫の奥深くにつっこんじゃえ


という、深いんだかテキトーなんだか意味のわからない歌詞の歌。
人生はミネストローネのように、いろんな野菜がごった煮の味わい深いもので、しっかり味わって食べるのがいいんだよ、みたいな意味にもとれるし、どーでもいいテキトーな日々のメシみたいなもんだろ、こだわったってしょうがない、みたいな意味のような気もする。
ドタバタのコメディーみたいな曲調からしても、シリアスな歌ではないだろう。

コロナ禍がどれほど続くのかはわからない。
「結局、インフルエンザあたりとそう変わらんね。」みたいな感じで社会に根を下ろしていくのかもしれない。
まるで「あの騒ぎは何だったんだ?!」みたいな、コメディーのような結末(笑)。
そのとき、青筋立てて自粛警察を買って出ていた人たちはどんな顔をして暮らすんだろう。
「それでも私は断固戦うのだ」なんて人はほとんどいなくって、しれっとした顔で何事もなかったように過ごすんだろうな。

人間誰しも、自分の人生とはシリアスに向き合っている。
それはとても大事なことだ。
人生はひとつのドラマ、自分はその主人公だからね。
でも、そのドラマは勧善懲悪のヒーローものや、悲劇の主人公が最後には報われるサクセスストーリーだとは思わないほうがいい。
基本、コメディーなんだ。
コメディーだからこそ、全力で演じきらなくっちゃ観客は笑ってくれない。
悲しい場面やピンチのシーンはきっと「おいしいとこ」で「笑える場所」なんだ。
そう思っておいたほうがいい。
そのほうが絶対いい。

人生はミネストローネ。
パルメザンチーズをふりかけて、
さぁ、おいしくいただきましょう。






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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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