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Super Special Monkey Magic

余命宣告を受けた後も彼女は明るかった。
それは決して無理をして明るく振舞っているような健気さではなく、「明日は都合が悪くて遊びに行けないのよ」とでも言うように、残念だけど決まっていたことだから仕方がないのよ、といった明るさだった。
「どうして私、こんな病気になっちゃったのかしら。」
とポツリと呟いた彼女は、それから2ヶ月もしないうちに天国へ行ってしまった。40才を少し過ぎたばかりだった。




猫には猫の悩みが 
犬には犬の悩みが
君だけに悲しい夜 
落ちてきてる訳じゃない


川村カオリさんも、癌との闘病の果てに、若くして亡くなられた。
17才でデビューした頃から、その拙いながらに何とか何かを伝えようとしていた姿勢にとても好感を持っていたし、それ以上に、表舞台から姿を消したあとの20代中頃、やんちゃにぶっとばしまくっている頃のレコードが好きだった。
乳癌で片方の乳房を切除したあとも、精力的にライヴを演って、これからどんどん活動して病を克服していくんだろうと思っていた矢先の訃報は、とてもショックだった。

若い人が自死したというニュースに触れるたび、僕は彼女たちのことを思い出す。
自ら死を選ぶ人がいる。
生きたくて生きたくてしかたがなかったのに、生きられなかった人がいる。



新型ウイルスではすでに世界中で63万人の人がなくなったそうだ。
誰もが、それが死をもたらすとは思いもしなかっただろう。
予期せぬままに寸断された63万もの人生と、愛する人を失ったその何倍もの人たちの哀しみを思うとき、なにがなんでも生き抜かなくっちゃと思う。
少なくとも、わけのわからないことで命を奪われてたまるもんか、と思う。


奇跡なんておきないさ
待っていても何も変わりはしないさ

You can do it 
You can get it
You can go there anytime
気の持ちようひとつで 
変わっていくものさ

You can do it 
You can get it
You can go there anytime
やりたいことがあるなら
やってみるしかないじゃない



2009年7月28日。
川村カオリさん、逝去。享年38才。
もう11年が経った。
でも、彼女が遺したやんちゃなロックンロールは、今も力をくれるし、へこんだときにはお尻を蹴っ飛ばしてくれる。




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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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