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音のパレット〈蒼〉

ルースターズの音楽は蒼い音という印象が強い。
「青」ではなく「蒼」。
グレーがかったブルー。

ガンガンと煽りたてる音ではなく、じわじわと熱くなっていく音。
熱いハートと同時に、どこか心の奥底が芯まで醒めている音。

特に、下山淳と安藤広一が加入した“DIS.”以降大江慎也脱退までの“Good Dreams”、“Φ”は、くすんだ蒼の感じ。
或いはそこに少し透明感の入ったクリスタルブルーだ。


DIS./ The Roosters

安藤広一のガラスを奏でるようなキラキラとした音や、下山淳のシュールでアブストラクトなブルース臭のしない音は、現実離れしてどこか異世界から聞こえてくる音のような感じがする。
水の底の世界や宙の彼方の世界で鳴っているような。

そしてなんといってもこの時期の大江慎也の歌だ。
ぶっきらぼうで突き放したように投げやりな歌い方。
その硬質さと不思議な浮遊感。
焦点の合わない目で虚空をさ迷うような、何もつかめないまま手を伸ばし続けるような、そんな虚ろさ。
虚ろさの奥にある、マグマが冷えて固まってしまった硬い心の鉱物のようなもの。
その鉱物が、蒼い炎をあげてゆらゆらと燃えている。



蒼い炎って、実は赤い炎よりも高い温度で燃えているんだってね。
木や紙などの有機物が燃えるときに赤い炎が出るのは、不純物が混ざっているからだそうだ。
純粋で高温で燃える蒼い炎。
ゆらゆらと魂のように燃えている。








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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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