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座右の名曲(8) Authority Song

昔っから偉い人が嫌いでね。
偉い人。
正確には、立場上偉いというだけで指示命令を振りかざし、権力で相手を従わせようとする人。

職場近くのライヴハウスで新型コロナの感染者が出た翌週月曜日の朝、出勤したら幹部職員たちが数名、一階のエレベーターホールの前にぞろぞろ立っていて、エレベーターに乗る人たちに
「ボタンを押す前にアルコール消毒しなさい。」
と命令していた。
別の人がボタンを押したので乗り込もうとすると
「消毒!」
って大声で言うので、ついカチンときてこう言ってやった。
「まずはうがいと手洗い、消毒はそのあとでないと効果薄いんじゃないですか。」
そう言って僕は一階のトイレでうがいと手洗いをしてからアルコール消毒をした。
幹部職員は何にも言わなかったけど、顔つきは明らかに不愉快そうだった。

道理が通らないことに対して反論をする。
自分として理屈の通ったことを実行する。
そのことは組織に批判的だとか、素直じゃないとか言うこととはまるで違う。
違うはずなんだけど、あの人たちはそーゆーのが気にくわないようだ。
「はい、わかりました。」ってアルコール消毒するおとなしい人たちを従わせたことで悦に入っている。
効果よりも、とにかくやってる感が大事なんだろう。
そのくせスプレーには「エレベーターに乗る前に消毒。皆の健康のために。」なんて紙が貼ってある。
本当に健康のためなら「外から来たらまずうがい、手洗い」って書いとくべきじゃない?
今じゃ、出勤してからオフィスに入る前にうがい手洗いしないなんて、土足で自宅に入るくらいあり得ない。

ま、とりたてて目くじらを立てるほど大したことではない。
でも、こーゆーのがどうにも気に入らないんだな。
まぁ、世の中の偉い人っていうのは大半がそんな感じだ。

さて、そんな気分の座右の名曲。

“俺は権力者が大っ嫌いだ
だってあいつらいつでも
力でねじ伏せやがるから”
って歌う歌。

John Cougar Mellencamp
Authority Song




奴等はいつもおまえを
危うい場所に置いておきたがる
そうやって窮地に追い込んで
ほくそえんだりしとるわけや
そんなふうに人を追い込むんが
抜けめないやり方やと思うとるんやな
そんなん俺に言わせたら
薄汚い破廉恥そのものやで

権力と戦うねん
なんでやって
権力がいつも勝ちよるから
ガキの頃からそうしてきたんや
でんぐり返りでいてこます
俺は権力と戦うねん
なんでやって
権力がいつも勝ちよるから


痛快でシンプルなロックンロールのビートにのせて、ジョンが吠える。
そうそう、その意気だ。
おかしいよ、と言えることが大事。
個人的なシアワセを追及していくためにも。
偉い人たちは、自分たちに都合のいい情報しか流さない。
上から降りてきた情報を鵜呑みにしちゃいけない。
そんなもんかって言われるままにしてたら、あいつらにいいように丸めこまれて、刺も牙も抜かれて、最後は身ぐるみ剥がれてしまう。
だけどいつだって、NOと声をあげた人たちが、世界を変えるきっかけを作ってきたのだから。

戦い方は上手くなってきた。
潰されるような戦いはしない。
したたかに、しなやかに、でもきっぱりとNOと言える意思を持ち続けたいね。


Uh-Huh /John Cougar Mellencamp






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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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