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仕事納まらず

仕事柄、年末は大晦日までみっちり仕事なのです。
自分の職種は後方部門なので基本的にお取引先の皆様はほぼ金曜日で仕事納め。
年末のご挨拶にぞろぞろとやってくるのを「まだまだ仕事なんでよいお年をなんてピンと来ませんわー。」などと言わなくてもいい余計な一言を添えて見送る。

最年末の仕事はほとんどが現場のヘルプだ。
配送だったり店舗だったりのお手伝い。
現場があって本部があるわけだから、繁忙期にヘルプに行くことには何の異論もない。自分が現場にいたときはやっぱりヘルプをアテにしてたし、来てもらう以上ちゃんと役にたってほしい。
それを立場が変わったらいきなり、めんどくさいだのこっちも忙しいんだぜとか言うようにはなりたくないとは思っています。いや、実際はめんどうなんだが(笑)、めんどうなものほど、ちゃんとテンション上げとかなくっちゃ臨めない。

先週はお店の応援でレジ打ち。
レジの仕事は息つく間もなく忙しいんだけど、わりと好きなのです。
なにしろ、次々とお客さんの応対をしているうちにあっという間に時間が過ぎること。
他の部署に応援に行って一番辛いのは、忙しいんだろうけど何をやっていいのかわからないとき。店からしたら「忙しいんやからいちいち指示してられへんし、何か見つけて要領よくやってくれや。」ってことなんだろうけど、勝手のわからないアウェイな環境でそうそううまくは動けない。結局高校生のバイトみたいな仕事を黙々とこなして、役に立ったんだかよくわからない状態でとぼとぼ帰るのはなんとも虚しいのです。
その点レジは、役割がはっきりしていていい。ちゃんとお手伝いして自分の役割を果たした感がはっきりしているのは、とても気分がいいものだ。

もうひとつレジが気に入っている理由は、お客さんの買い物動向が垣間見えること。そこからお客さんの暮らしが想像できること。
冬至の日にかぼちゃとゆずを買って帰る奥さん。
手作りケーキやデコレーションを買って帰る母娘。
大量のビールにふぐやかき、牛肉、白菜、春菊・・・親戚やなんかが集まって鍋パーティーでもするんだな。
レジを通しながら、そういう人々の暮らしに思いを寄せると、少し心が暖かくなる。
それぞれの人々にささやかな暮らしがあって、いろんな思いがあって、めんどくさいことや嫌な気分になることもあるけれどトータルとして世の中はいいもので、悪い人なんて一人もいない、と思えるのだ。

本当は世の中は、たくさんの愛で溢れている。
ただ、それは見つけようとしないと見つからない、探しにいかないと見つけられない。
でも、四つ葉のクローバーみたいに、ちょっと探せばきっとすぐに見つかる。

***

Cats are crying
gates are slamming
the wind is howling
'round the house tonight
I'm as lonely as a boat out on the sea
when the night is black and the tide is high.
Oh, on nights like these
I feel like falling to my knees
I feel like calling "Heaven please"
find my love
find my love

猫が鳴いてる
扉がガタガタ音をたてる
家の周り、風が吠えるように吹き荒れる
今夜
海の真ん中の船みたいにひとりぼっちで
夜は暗く、波は高い
こんな夜はひざまづいて
お祈りしたくなる
「あぁ、天国よ、どうか、
わたしの愛を見つけて」

(Find My Love / Fairgroung Attraction)



フェアグラウンド・アトラクションのファーストアルバムも、冬になると聴きたくなるレコードのひとつ。
アコースティック・ギターやウッド・ベースのやわらかで、道端に咲いた名もない花のように可憐なサウンド。トラディショナルな雰囲気とどこかジャズっぽさも交えたリラックスした演奏。

なぜだか今年の年末は、年末感が薄い。
節目として少し振り返っておこうという気持ちになかなかなれないのは、がんばりすぎなのかもしれない。
まぁ、いいや。
年が改まったところでやることは変わらない。
フェアグラウンド・アトラクションの音楽みたいに、ゆるくやわらかに、リラックスしてやっていくのが一番いい。
誰かの役に立ったり、誰かにお世話かけたりしながら、時折、四つ葉のクローバーを探すみたいに、世の中にたくさん溢れている愛を探したりして。

2019122821334858e.jpg
Fairground Attraction / Fairground Attraction






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コメント

[C3347]

Bach Bachさん、こんばんはー。
このアルバムが出た87年当時は、ユーロビート系の音があっちこっちでガンガン鳴ってて辟易していた時期で、このアルバムはほんとに和みました。
ここからまた歌ものの流れが出来たような、時代を変えた一枚という気がするのは大袈裟かな(笑)。

大晦日までお仕事、お疲れ様です。
共にがんばりましょー。
  • 2019-12-29 22:37
  • goldenblue
  • URL
  • 編集

[C3346] ああ~もう大好きです!

golden blue さん、こんばんは!僕も今年は31日までフル稼働です。うう。

フェアグランド・アトラクションのファーストアルバム、僕も大好きです!「Find My Love」も好きですし、「ハレルヤ」もアルバム1曲目も大好きです。曲も良ければアコースティック楽器のアンサンブルも女性ヴォーカルも最高!もう良質なポップスが作られる時代は終わって産業音楽だけになるのかな、という時に生まれた奇跡の名盤だと思います!ジャケットもいいですよね。あとで引っ張り出して聴こうかな(^^)。。

というわけで、「良い年の瀬を」はまだ言いませんね(^^)。

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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