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穴蔵

東京へ行くときに、いつも泊まるのはカプセルホテル。
赤坂に3000円のカプセルがあって、いつも空いてる上に六本木から歩いて帰れる、ってんでこの3回連続でここ。
3000円ってのは魅力的だよね。
税金上がって今回から3600円になってたけど。
もちろん、それなりにきっちり働いているわけなので、自由になるお金がないわけではない、1万や2万のホテル代が出せないわけはない。
そうしないのは、そこにそんなに価値や魅力を感じないからだ。
一泊数十万も出して何部屋もあるスイートルームに泊まるなんて意味がわからない。だってどうせ寝るだけやん(笑)。
そーゆーとこにお金出すくらいなら酒代に使ったほうがいい。
それになにより、ああいう狭いねぐらが好きなんだろうね、きっと。
落ち着くんだ。
そもそも過剰なおもてなしとかが好きじゃないんだね。
エラソーにふんぞりかえって上げ膳据え膳でおもてなししてもらうようなのはどうも痒くなる。
言葉だけ丁寧でもまるで心が伴わないのもうんざり。
やたらと馬鹿丁寧な取引先からのメールとか。
「いつもお世話になっております。御社におかれましては益々御清栄のことお慶び申し上げます。つきましては・・・」云々。
長いって。とっとと要件に入れ(笑)。
要件頼むときの「○○していただいてもよろしいでしょうか」っていう物言いも好きじゃない。
していただいてもよろしいでしょうか、ってへりくだってるポーズとられたところでこっちはどーせ断れないんだから。
断れない前提でへりくだったふりだけするのはずるいと思う。○○お願いします、期日△△まで、でじゅうぶんだって。
変な気遣いよりも、わかりやすくポンポンすすめてくれよ。

あー、話がそれたか(笑)。

何の話だ?
狭いねぐらだ。

人間っていうのは基本的に、自分が心地いいことをするようにできてるんだよね。
人間だけじゃなく、生き物すべてそうなんだろう。
その価値観は人それぞれであっていい。
高級ホテルの方がカプセルより居心地がいいなんて誰が決めたんだ?
僕はカプセルの穴蔵感が好きで、それは誰かに否定されたり文句をつけられたりするものではないはずだ。
そのかわり、移動は高速バスよりも新幹線がいい。
あのスムーズな速さは心地よい。

どうでもいい話だけど、新幹線ってすごいネーミングだよね。
「新しく基幹になる線路を作ろう」っていうプロジェクト名がそのまま正式名称になって、定着しちゃって、誰も今や疑問に思わないまま50年以上経っても「新」を名乗っているという。
今ならきっと名前を公募したりするんだろうね。
“J-TRAIN”とか“J-Express”略して“JEX”とか?
ハハハ、新幹線の方が落ち着くな(笑)。

また話が脱線しちゃったね。
脱線はダメですよね、新幹線なだけに(笑)。


えーっと、穴蔵の話だった。

穴蔵的な心地よさっていうのはきっと誰にでもあるはずだ。
エクスペンシヴならいいってもんじゃない。
フレンチのコース料理よりも分厚いステーキよりも、夜更けの牛丼の方が心にしみることもある。
世間が振り向くような美人よりも、気心の知れたひとのほうが素敵だ。
自分にとって居心地がいいのが一番いい。
その価値は自分で決めたい。


東京から帰ってからも仕事はパンパン。
今日が祝日だったなんてまるでお構い無し。
自分しか背負えない荷物だからなんとか踏ん張って背負ってても、心ない一言で折れることもあるよね。
100kgの荷物背負って平気でも、そこに木葉一枚乗せられるだけで崩れてしまうような。
そんなときには穴蔵に引きこもりたくなる。
朝晩はずいぶん冷え込んできたし、外に出て言葉の通じない人としゃべるのはめんどくさい。
2、3ヶ月くらい穴蔵にこもってたい気分だぜ。

そんな気分に心地よい穴蔵ミュージック。



セーターでも着なくちゃゾクッとしてくる秋の夜、ニール・ヤングがしみるなぁ。

20191104230356f0f.jpg
After The Goldrush / Neil Young




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コメント

[C3337]

非双子さん、こんばんはー。
ニール・ヤングってフォークなんでしょうか?
エレキだけの弾き語りのアルバムなんかも出してたけど、フォークと呼ぶにはあまりにもロックで、ロックと呼ぶにはあまりにも無骨。
ジャンルにはまらない「歌うたい」ってことですかねぇ。

寝床でふとんにくるまって聴くニール・ヤング。
ベッドよりも煎餅蒲団が似合いそうです。

  • 2019-11-05 23:40
  • goldenblue
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  • 編集

[C3336]

Bach Bachさん、こんばんはー。
カプセルホテル、落ち着きますよね。
変なビジネスホテルよりよっぽどいい。
今回の常宿は大浴場ももちろんありです。
さすがにサウナはなかったけど。
家の寝室にあのカプセルあると気持ちいいかも、ですね(笑)。
  • 2019-11-05 23:35
  • goldenblue
  • URL
  • 編集

[C3335]

”ニール・ヤング” 不思議なシンガーですよね~
たまに派手な曲作りますけど、本質はフォークソング?
私は布団の中で聴きながら寝入るのが好きです。

「穴蔵」の発想は無かったけど、言われてみれば、、、(笑)
  • 2019-11-05 19:39
  • 非双子
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[C3334] カプセルホテル

悪くないですよね、僕も好きです。あの穴倉に潜って本を読んでいると落ち着いて落ち着いて。温泉つきのところだとなお良し(^^)。

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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