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めれんげ@四日市CLUB ROOTS

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行ってきました。
四日市CLUB ROOTS。

京都と四日市って意外と近くって、距離にして100kmほど。車なら1時間半、直通の高速バスも出てて、あー、これが一番いいや、って当日バス停へ行ったら、前日の雪のせいでまさかの運休。
慌てて時間調べて電車の駅へ。
近鉄特急だと京都ー四日市は2時間9分。
のぞみで東京行くよりちょっとだけ早い。
シートは快適、ビールは旨い、トイレもタバコもオッケーだ。いいぜ、近鉄特急~♪

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こないだ数えてみたんだけど、めれんげのライヴに行くのは2011年の六本木以来、これで10回め。
前にもどこかで書いたけど、ただ友達が演ってるからというだけでは、わざわざ四日市まで足を伸ばしたりはしない。
やっぱりめれんげの音が好きだから、生で観たいっていうのがあって。

この日はMAMORU & the DAViESのツアーの一環ということもあってのマモルさん含め計5バンドの対バンライヴ。
久しぶりに若い人たちのバンド(←この言い方、おっさんくさいけど、まぁ事実。)をたくさん観て、逆にめれんげの良さがはっきりと浮かび上がってきた。そんな気がしました。

やっぱりなんといっても「歌」がいいよね。
タテのりでビートをガンガンにきかせてジャンプしたりモッシュさせたりするようなバンド、嫌いじゃないけどね、残念ながら「歌」が響いてこない。
「歌」が響かないということは、結局のところ「人」が見えないということで、それじゃあせっかく人前でステージに立っている魅力が見えてこないんだな。

めれんげの演奏には歌心がある、、、って言っちゃうと「演歌歌手かよっ!」って突っ込まれそうだけど。めれんげの曲には心に響く言葉がある、っていうと、「フォーク歌手かよっ!」って突っ込まれそうだけど。
そういうのとは違う、ロックとしての歌心であり言葉。これ、説明するのはかなり難しいんだけど。

めれんげの歌がいい、というのはつまり、歌を聴かせることを大切にしたバンドだということ。
ビートやギタープレイや丁々発止のインプロビゼーションを聴かせるためのバンドではなく、歌が真ん中にある。
konomiさんのヴォーカルは、言葉を濁したり舌巻いて英語っぽく聴かせるのではなく、ちゃんと言葉が聴こえるような発声で歌われる。
下村さんのギターは、曲によって実に様々なスタイルで弾いていてものすごくテクニカルなんだけど、その事を感じさせないくらい歌とリズムを立てて弾いている。
今回サポートで久しぶりのめれんげだった金城さんのソウルフルでノリに徹したベースもそう、馬橋さんのリズム感バリバリのピアノもそう。
そしてなんといっても藤倉さんのドラム。
ドンドコバシャバシャと髪降り乱して手数ばっかり叩きたがる自称ロックなドラマーが多い中で、まるでリンゴ・スターやチャーリー・ワッツみたいに歌を立ててビートの屋台骨をどっしりと守っているドラマーを僕はアマチュア・バンドで観たことがない。
大袈裟に誉めすぎてる感じがするけど、ほんとにそう思うんですよね。

そしてもちろん、曲がいい。
konomiさんの曲はとても言葉を大切にして作られている、っていうとメッセージ・ソングっぽく受け取られそうだけど、そうではなくって。
その言葉は、先に伝えたい物語なりメッセージがあって無理に持ってきたものではなくて、メロディーが連れてきた言葉なんだと思う。メロディーに乗ったときに響く言葉。
その言葉がメロディーにうまくはまったとき、情景が浮かんでくる。その情景の中にいる心象風景が浮かび上がってくる。
そういう歌。

その歌で歌われる物語は、かっこいいばっかりじゃない。
むしろ、かっこわるくてどうしようもなくイケてない方が多い。
でもね、無理に背伸びして精一杯かっこつけてみたらとんでもなくかっこわるくなってしまうことってあるじゃない。
そういうのとは逆に、かっこわるさをフツーにさらけ出してしまうからこそのかっこよさってのがあって。
それってめちゃくちゃロックなんじゃないのかな、なんて思ってしまうのですよね。
っていうか、それこそがロックだろ、と。
だって、誰もがスーパースターや美男美女じゃない。なかなかうまくいかない事の方が多い中で、それでも楽しく元気にやっていくための支えになってくれるロックっていうのは、そーゆーもんだ。

そういう感じを目の前で思いきって演ってくれる人たちがいるっていうのは、心強いよね。
そういう感じを目の前で体験できる、ってのは、レコードやビデオで経験するのとはエネルギーが何百倍も違う。
やっぱり生。現場。

雪の散らつく中、四日市まで足を運んで、週明け眠い目こすってぼけっと仕事するもとになっても、それを補って余りあるコーフンと感動、いや感動は言い過ぎか(笑)、エネルギーっていうか、人生に於いて楽しむべきサムシングが満ちあふれた感があります。



それでは、現地からの動画をいくつか。
モニターのすぐそばだったので、幾分音が割れていますが、そこはご容赦を。





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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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