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音楽歳時記シーズン3「芒種」

6月6日は二十四節気の「芒種」だった。
芒種とは稲の種という意味、すなわち田植えの季節ですよ、という節季。
朝晩は少し涼しいけれど、数日前に比べて湿気がずいぶん増してきた。
もうすぐ梅雨入りだな。

週半ば、一番疲れを感じる木曜日。
仕事を終えてぼーっとして聴いていたのはケン・ブースという人のベストアルバム。

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The Collection / Ken Boothe

このところようやく、外が明るいうちに帰ることも慣れてきた。
会社を出たらまだ明るいというのはとても気分がいい。
けど、だからって毎日飲み歩くほど懐に余裕があるわけでもなく、かといってまっすぐに家に帰るのもなんとなくもったいない。
で、ついふらふらと缶ビール片手に散歩したりベンチに座ってぼーっとしたり。
ちょっと何してんだ感もありつつ、時間切り詰めてせかせかと仕事した時間にキリキリ張った気持ちをゆるめるにはちょうどよかったりもする。
そんなぼーっとした感じに、ゆるいレゲエがちょうどいい。

ケン・ブースは60年代から活躍し、"ミスター・ソウル・オブ・ジャマイカ"と呼ばれたレゲエ・シンガーで、“You send me”や“Let's get it on”をカバーしていることからもわかるように、サム・クック~マーヴィン・ゲイと同系列の、ソフトで人肌の温もりのあるとてもソウルフルな歌を聴かせてくれる。
じっとり手に汗握るようなスリリングさも、汗が飛び散るようなエネルギッシュさもない、ちょっと間抜けなくらいのぼんやりしたレゲエ。
呑気なリズム、やわらかい音色、とぼけた歌。
うすい雲がずーっと空中を覆う、曇り空の音楽が鳴っている。

しばらくはお天気も、ちょっと暑くなってきたかと思えばまたひんやりしたり、そぼそぼと雨が降ったりと、なんだかなぁ感の空模様が続くのだろう。
まぁ、こんな感じも悪くはない。
いずれまた、暑苦しくて逃げ出したくなるような日も、寒さにキシキシするような日もやってくるのだろう。
きっとそのときにはこんななんだかなぁ感を懐かしく思ったりもするのだろう。

楽しいこともしんどいことも、ゆるめる気分もやりきった感も、いろいろあるのがちょうどいい。
ちょうどいいのがちょうどいい。
そんな6月。








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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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