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♪They Call Me

「偉い人たちには、自分たちの振る舞いがどう見られているのか、ということに鈍感になってほしくはない。ゆーてることとやってることが違うんちゃう?ということに下の人たちはとても敏感だ。いくらいいこと言ってても行動が伴わないものはその程度の重みでしか部下は受け止めない。従って部下の行動は変わらない。」
というようなことをわりと最近書いたんだけど、その続き。
残念な上司がいてね。
上司っていっても同い年なんだけど、まぁ若い頃からバリバリやって出世して「自分はできてる」と思ってるんだろうね。そこが勘違いの根本なんだけど。
ある日この方からお達しが出た。
『職場内で、愛称で呼ぶことは禁止』と。
詳しい経緯は報告がないんだけど、どうやら一般の方々が出入りするフロア内で職員同士が愛称で呼びあっていて、それってどうなんだという指摘を上から受けたということらしい。
いや、そもそもあんたも使ってるやん。愛称どころか、蔑称的な・・・たとえば亀◯さんのことを「カメ」、◯留さんのことを「ドメ」みたいな・・・とは思ったんだけど、まぁ提案内容そのものはいいことなんで受け入れた。ってか、そもそもそんなの世間じゃ当たり前だし、これをきっかけにそういうことを意識されるのなら、それは善いことだな、と。

誰をどう呼ぶかっていうのは、その人自身の人間観が表れます。
ある上司は、どんなに目下の人にも必ず「さん」付けをされます。怒るときでも。これは、相手の人格への敬意ですよね。相手をちゃんと一人の人間として認めているという。
逆にやたらと愛称で呼びたがる人がいる。「◯◯ちゃん」「◯ちん」「◯子りん」・・・あれはなんなんだろ。親しみアピール?僕にはいまいちしっくりこないんだけど、呼び捨てや蔑称よりはいい。
ただ、呼び捨てや蔑称を使う人の中には、それが親しみの表現だと勘違いしている人がいるから具合が悪い。体育会的なノリの延長なんだろうね。よほど信頼関係がある人からならなんとも思わないんだけど、そうじゃない人から呼び捨てされるのはあんまり気分のいいものではないな。無意識のうちに相手を支配しようという目論見を感じてしまうのですよね。

で、件の『職場内で愛称禁止』のお達しがその後どうなったかっていうと、、、
お達しが出た翌週には出した本人が「カメ」とか「ドメ」とか呼び捨てとか使いだしたのよね。
指示を真に受けて使わないよう心がけていた愛称派の人たちからしたら「・・・・・。」って感じ。
アホですね。
言った本人が忘れてる。
本人にしても誰かに言われての指示だからその考えの根本にある「人間観」なんてことは頭にないんだろう。
まぁ、正義を振りかざして相手をとっちめても栓ないこと。
この人のために敢えて指摘をしてあげようと思うほど世話にもなっていないし敬意もない。
きっとこの人は、いつか自分のそういう振る舞いで墓穴を掘るんだろうな。
むしろ、人振り見て我が振り直せ、ってことだ。


春だけど、重いブルースな気分。
「人は俺のことこう呼ぶんだ。泥水野郎って。
青く深い海みたいに、手の施しようがない男さ。」
マディ・ウォータースの“The Call Me Muddy Waters”

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They Call Me Muddy Waters / Muddy Waters




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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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