FC2ブログ

Entries

続・音楽歳時記「啓蟄」

一雨ごとに春めいていく3月。
日射しは明るく、どんどんあたたかくなっていくというだけで、なんとなく心も晴れやかになってくる。
なにしろ冬は苦手なのだ。

3月6日が啓蟄。
冬眠していた虫たちがそろそろとはい出してくる頃、という意味だ。
冬の間、小さく縮こまっていた心の奥の何かも、もぞもぞと動き出してくる。


晴れやかな気分、何かキラキラした音が聴きたいなぁ、って引っ張り出してきたのが、スクリッティ・ポリッティの“Cupid and Psyche ,85”っていうアルバム。

cupidpsyche.jpg
Cupid and Psyche ,85 / Scritti Polliti

1曲め、“The Word Girl”、スコンと音抜けのいい晴れやかなレゲエで始まる。
キラキラした音色に気分が明るくなる。
リリース当初はこの手のエレクトロニクス多用のリズムはあんまり好みではなかったのだけど、いつの間にこういう音が心地よいと感じるようになったんだろう。

ただ、このアルバムの人工的な音には、不思議と人工臭さを感じないのですよね。
暴力的ではないというか、あたかも自然界の法則みたいに、あるべき場所であるべき音が鳴っている、そんな自然さを感じるのです。


ところで。
春になるとあたたかくなるのはなぜか。
というか、そもそもなぜ地球に季節があるのか。
それは、地球が地軸に対して約23度傾いて回転しているから。
・・・って、習った記憶はあるでしょうが、ではどうして地軸が傾いていると季節が生まれるのか。

要は、傾いていることで、太陽の高さや日照時間が変わってくるから、ということですね。

日照時間が短いと、当然その地域が受け取る太陽エネルギーの量は少なくなる。また、太陽の角度が低いと太陽エネルギーは広い範囲に拡散してしまうため、地表の一定面積が受け取るエネルギー量は少なくなる。
その結果、空気のあたためられ度合いが変わってくる。
冷たい空気は重く、暖かい空気は軽いので、その空気の動きで気流と気圧が生まれる。
北半球の場合、北側で太陽エネルギーが少なくて冷えてしまった空気が沈み込むことで高気圧が生まれ、冷たい空気が押し出されるように北から南へ吹く。これが冬が寒い原因。
やがて傾きが変わって徐々に南側にエネルギー量が増えてくると、あたためられた空気の勢いが増して、北側の冷えた空気を押し戻していく。
これが春が来るメカニズム。
だから、地球が地軸に対して傾いて回転している限り、春が来ない冬はないのだ。

自然界は、ある意味クールなまでに、物理的な法則に従って動いている。
その物理的な法則によるエネルギーの移動が、地球上に美しい景色を生み出し、生き物を育んでいる。

こじつけ的ですが、このアルバムに感じる美しさも、自然の法則に則って生み出された美しさのような気がするのですよね。
例えば光のプリズムの作り出す美しさや、雪の結晶の美しさにも似て、自然の法則に則って生み出された幾何学的な美しさ・・・大袈裟に言えば神様が作りあげたような、そんな美しさ。


まぁ、とにもかくにも春が来る。
太陽エネルギーの増加とともに、あらゆる生命のエネルギーも活発になる。
僕が冬が苦手で、春になると晴れやかな気分になるというのも、自然界の法則に照らして考えると至極当然のことなのかもしれません。








スポンサーサイト



この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://goldenblue67.blog106.fc2.com/tb.php/1370-91c665d7

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

Profile

golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

Calendar

09 | 2020/10 | 11
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

Gallery

Monthly Archives