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◇不機嫌な長男・長女、無責任な末っ子たち

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不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち / 五百田 達成

久しぶりに早く仕事をあがった先日、ふらっと寄った本屋で平積みされていて、なんとなく興味が湧いて。
こーゆー性格診断的なものには懐疑的ではありつつも、わりと好きなんですよね(笑)。
人間の性格というものは、生まれもったものと並んで、どういう環境でどう育ったのか、しかも幼少期にどういう環境でどんな経験をしたのかにかなり大きな影響を受けると思います。
この本は、生まれ育った環境によって「長子」「末っ子」「中間子」「一人っ子」と大きく4つに分けてその傾向とそうなる背景を、かなり軽いタッチで分類したもの。環境といっても、きょうだい以外にも性格に影響を与えるものはいろいろあるし、年の離れ方や男女によっても違うだろうし、すべての人に当てはまるわけではないのだけれど、自分にとっては、かなり「いやぁ、そのとおりっす。」と思うことだらけで、クスクス笑いながら読みました。

ものすごくシンプルにまとめると、
「長子」は、責任感が強く面倒見がいいが、自尊心が高く、人の気持ちには鈍感。
「末子」は、甘え上手で他力本願。要領がよくてしたたか、ノリがよくて楽しいことが好き、面倒なトラブルが嫌い。
「中間子」は、優れたバランス感覚や観察力があり、調整役。考えすぎ、八方美人的。
「一人っ子」は、マイペースで常識にとらわれず、自分の興味関心に忠実。人間関係には疎い。

自分、男3人兄弟の真ん中。
この本でいうところの「中間子」。

この本にある「中間子」の傾向を列記してみると・・・

●繊細で複雑で感受性の強い「永遠の思春期」
●誰とでもうまくやっていける、が。
●進路=道に迷う
●価値観=みんながやらないことをやる
●欠けているもの=素直さ
●決断=先延ばしにする
●ピンチに張り切る
●チャンスに尻込みする
●仕事=人間関係を求める
●チームワーク=誰かがやるべきだと思っている
●打ち合わせ=場の空気を優先する
●注意されると=何で自分だけ、といじける
●褒められると=裏があるのでは?と深読みする、素直に喜ばない
●酒グセ=荒れる
●友達付き合い=八方美人
●金銭感覚=お金にシビア
●結婚観=自分を好きな人と結婚する
●夫婦ゲンカ=現実的な落としどころを探って話し合う
●実家との関係=距離を置く
●博愛主義
などなど。

〈つきあいかた〉については、こんなふうに書かれています。
空気を読むのが得意な気配りの人であると同時に、他人からの注目を求めている、でもそれを素直に出さない、と実に複雑。
一見人当たりがよく誰とでもうまく付き合うのに、実は心を開いていなかったり、些細なことで傷ついたり。一筋縄ではいきませんが、裏を返せば人間味にあふれた深みのある性格。人付き合いや人間関係を大事にする人情家でもあります。
アンビバレンツな感情に揺れる中間子と付き合うには、その葛藤と並走する覚悟が必要ですが、尊重されればされるほど、相手を大事にする義理堅い一面もあります。

〈うまくいくひとこと〉
●褒めるとき→うらやましい
●叱るとき →もっとできるはず
●謝るとき →いやな思いをさせてごめん
●慰めるとき→君のせいじゃない
●誘うとき →みんな来るよ
●口説くとき→君みたいな人はいない
●頼むとき →あなたしかいない
●断るとき →残念なんだけど

ほかのきょうだい型と比較するとよりわかりやすいんだけど、まぁ、自分に関してはほとんどその通りですね。
うお座、A型、3人兄弟の次男。たぶん、この3つで僕の性格はだいたい把握できます(笑)。

次男、しかも、男3人兄弟の真ん中。
少年時代を思い出しても、それはそれは大変な毎日でした。
兄とケンカしては「弟のクセに」と言われ、弟とケンカすれば「お兄ちゃんのクセに」と言われ、服もおもちゃも学校の教材も、僕は兄のお古で弟は新品。自分の理屈で弟たちを従わせようとする兄と、気ままに振る舞う弟の間でどれだけの悲しみと苦労があったことか(嘆)。
よくあったのは、例えばテレビのチャンネル権。兄は自分の主張を通そうとする。弟は自分が優遇されるべき立場であることを本能的に見抜いている。折れるのは僕。兄とやりあっても弟とやりあっても勝ち目がない。
あと、よくあったのが「部屋の電気を消して回る」こと。兄は「お前消しといてくれ」、弟は「誰か消しといてくれるだろう」なので、結局僕が消して回っていたり。
今でも実家で3人集まったとき、兄はどかっと座ってて、弟はへらへら遊んでるから、お茶淹れたりするのはだいたい僕の役目だ。
まぁ、そういう環境で育ったお陰で、細かいことによく気がついて、かつ、めんどうでも自分が率先してやる、ということは身に付いたのですがね。普通にそういうことができるので、職場では重宝される。本人は「結局俺かよ!」ってストレスを溜めつつ、でも気づいちゃった以上はやる。
他に身に付いたことは、公平なバランス感覚かな。双方の意見を聴いて調整することや、極論に偏らないこと。人の意見も聴かずに一方的に物事をすすめていく奴が嫌いなのはそういうことなんだろう。ただ、意見は聴けば聴くほど全部を立てることは成り立たないわけで、決断力は鈍い。双方の意見のすき間にはさまってにっちもさっちも行かなくなってしまうことも多々あります。

長子や末っ子ももちろん当然悪いことはばかりではなく、兄は決断力がありリーダーシップに長け、弟は愛嬌があり外交力がある。母親の入退院のいろんなことでも、僕はそういうところは兄弟に任せて家の掃除やお墓参りをしてた(笑)。
この本では「愛情のエアポケット」と表現されていますが、中間子は、長子より親を独占する機会が少ないまま末っ子に親の愛情を持っていかれるため、愛情の欠落感があるらしい。それを埋めるために、長子も末っ子もやらないことをやるようになるらしい。なるほど、そのとおり。親の愛情が分散するということは、もちろんこれも悪いことばかりでもなく、兄よりもはるかに親に干渉されず自由に過ごせてきたのは良かったかな。

まぁ、この手の分析というのは、無理に当てはめたり決めつけたりするとよろしくはないのですが、人を知る、また自分を知る手掛かりのひとつとしては面白いものです。



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コメント

[C3122]

非双子さん、コメントありがとうございまーす。
非双子さんもやっぱり“永遠の思春期”ですか(笑)。
「中間子」は今や絶滅危惧種ですからね。。。


  • 2017-11-21 20:24
  • golden blue
  • URL
  • 編集

[C3121]

以前にも書いた気がしますが私も 男3人兄弟の真ん中、A型(血液型は信じてませんが、、

繊細で複雑で感受性の強い「永遠の思春期」なんで
大学生の娘・息子の心境をよ~く理解しているつもり(笑

東京で学生生活を楽しんでる息子が羨ましい・・
(防音仕様のアパートに住んでるし、同好会のライブでギター弾いたらしい)

酒とエレキとロックンロール   行ってみたいなぁ!!
  • 2017-11-20 23:00
  • 非双子
  • URL
  • 編集

[C3120]

波野井さん、こんにちは。
長男は長男でいろいろたいへんだったでしょうね。兄貴がいろいろと怒られてくれたおかげで次男は要領よく立ち回ってきた、みたいなことも多々あります。
ま、それぞれにね、いろいろあります。

[C3119]

こんばんは(^^)。

自分は長男で
長男は大変だと思っていたのですが
真ん中は真ん中の大変さが
あるんですねえ(^^;)。

興味深く読ませてもらいました(^^)。

goldenblueさんの傾向(?笑)も
よくわかりましたー(>v<)。
  • 2017-11-10 02:23
  • 波野井露楠
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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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