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♪夏の終わりの夕暮れに

結局、夏らしいことは何にもしないまま、もう8月も終わる。
今年は梅雨が長引いたまま、カンカン照りで汗だくの日も熱帯夜の寝苦しい夜もなく、夏だっ!という気分も何となく盛り上がらないままで、それはそれで過ごしやすくはあったけどなんだかやり残したことがたくさんあるような物足りなさを感じたりもして・・・でもそんな戸惑いなんてお構いなしに季節はどんどん秋へと向かっていくのだ。
夏休みなんてだらだらするばっかりであんまり好きじゃなかったけれど、それでも夏にはたくさんの思い出がある。数え切れないくらいの胸のざわめきやドキドキがある。
そんなふうに、暮れる夕日を眺めながら少し感傷的な気分になっていたら、選挙カーが「○○×夫、最後のお願いに参りました!」などとわめきながら、そこら中の空気を乱していった。
奴等には風情って物がまるでない。そんな人間にこの国を動かす権利を授けようという気にはなかなかならない。もっとも、少しでも風情が分かる人間は、政治家になろうなんて思いもしないのかもしれないけれど。

そんなこんなで夏は過ぎる。夏の終わりの夕暮れに。


Building the Perfect Beast  POCKET MUSIC  Brian Wilson

レイト・フォー・ザ・スカイ  for your love 


Building the Perfect Beast/Don Henley
“僕はまだとてもあなたを愛している。夏の少年達が去ってしまったとしても。”
苦みばしった渋い声で歌うドン・ヘンリー。
真夏の季節が過ぎてしまってからが本当の人生のときなのだ。

POCKET MUSIC/山下達郎
この後『僕の中の少年』『アルチザン』と名作を連発する達郎氏。
「80年代初期に自分が行っていた開放的なスタイル、とりわけリゾート・ミュージック的なものにほとんど興味が持てなくなっていた」と後に自身が語っているように、それまでとはどこか違う、プライヴェートで内省的でどこか遠くを見るような眼差しの歌たち。静かな夏の終わりに。

Brian Wilson/Brian Wilson
もう一人、永遠の夏を描くことを求められて苦悩した天才ミュージシャン、ブライアン・ウィルソン、ドラッグ禍から還ってきた88年の作品。
“There's so many songs to sing,I'm thankful for the love they bring”…
音楽に殺されそうになり音楽で救われた男の姿がそこにあった。

Late for the Sky/Jackson Browne
“向こう側に暗い雲が見えるだろう?聖書の予言のように、あの雲が世界中を洗い流す。みんなびしょ濡れになるだろう、だからしっかりつかまっていて。かつて起きてしまったことだからもう起きっこないなんてふうには考えない方がいい。”
そんな暗示的な言葉が「The Road and The Sky」という歌にあった。
ジャクソンの歌は、感傷的でありながらどこかきっぱりとした決意や覚悟のようなものを含んでいて、それはまるで夏の夕暮れのようだ。

For Your Love/柳ジョージ
“赤いキャンディー包んでくれたのは 古いニュースペーパー…”
暮れようとする海、夕日を浴びて黄金に光っている。遠くに貨物船。そんな風景が見える。
僕らの夢はいつもあの貨物船みたいに、手が届きそうでいて届かない場所できらきらした光を浴びながら漂っているものなのかもしれない。
柳ジョージ、大人のセンチメンタル。




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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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