fc2ブログ

Entries

♪がんばれ同級生

FIRST    VOICE    『歌うたい15』SINGLES BEST 1993~2007

Love Songs~また君に恋してる~    RING TO THE HEAVENS

FIRST/トータス松本
VOICE/中村あゆみ
歌うたい15 SINGLES BEST 1993~2007/斉藤和義
Love Songs~また君に恋してる~/坂本冬美
RING TO THE HEAVENS/岸谷香



トータス松本、中村あゆみ、斉藤和義、坂本冬美、岸谷香・・・
この5人の共通点は?
そう、同級生。
僕が生まれたのは1967年3月、僕らの1966年4月~1967年3月生まれの年代は“ひのえうま”で、ほかの学年に比べて極端に人数が少なかった。そのせいってわけでもないけれど、同級生というだけで妙にシンパシィを感じてしまうのだ。
皆さんそれぞれにキャリアを重ねてもうこの道20年以上の大ベテランばっかりだけれど、なんていうか、自分自身のスタンスを貫いている感じがかっこいいよね。


昨年の年末も押し迫った頃に、小学校1年からずーっと仲の良かった幼なじみの女の子のお母さんが亡くなった、という話を母から聞いた。
お正月に実家へ行ったときに、ふと思い出して、歩いて2分の彼女の家を訪ねてみた。
僕は小さい頃、どちらかというと内気で、男の友達と外をかけずりまわったりするよりもお家遊びが好きで、小学校の低学年の頃は毎日のように彼女の家へ遊びに行っては本を読んだりお絵かきをして遊んでいたのだ。彼女のお母さんは内職だったのかな、そんな僕らの傍らでいつもミシンを踏んでいた。
とても懐かしい気持ちになって、せめてお線香の一本でも思ったのだ。
ずいぶん懐かしい彼女の家を訪ねると、そこはまるで時間がそのまま止まっていたかのように、あの頃のままだった。平屋の青い屋根、小さな庭、縁側の廊下の懐かしい木の匂い。
一気に子供の頃に引き戻される。
そしてそこには、4人の子供の母親になった彼女も帰省してきていた。
お母さんは年の暮れまでとても元気で、年明けにお友達と旅行に行く約束なんかもしてて、ほんとに急に体調が悪くなってそのままぽっくり、だったのだそうだ。
「『ずるずると入退院を繰り返したりボケたりして子供に迷惑をかけずにぽっくりいくのは子供孝行なんよ。』って近所の人に言われたんよ~。」って笑顔で話す彼女の気丈さと明るさは昔っから相変わらずで、それからひとしきり色んな懐かしい話をした。
そばで遊ぶ子供らと同じ頃に同じように遊んでいた僕らが、こんな歳になるなんてね、なんだかおかしい。

内気で泣き虫で甘えん坊で運動音痴だった子供の頃は、自分にとってあまりいい思い出があるわけじゃなかった。子供の頃の自分からできるだけ遠くへ離れたくて僕は家を出た。
けど、近頃になって、子供の頃の経験が今の自分にとても役に立っていると思うことが多くなった。子供の頃の自分から少しでも遠くへ行こうとして、結局気負わず肩肘張らず自分らしいのが一番だと振舞えるようになるまでにずいぶん時間がかかったけれど、おかげさまで今はとても幸せだ。
そうなんだよな、何もかも間違いじゃない。何もかも無駄じゃない。
トータス松本が歌っている通りだ。

トータス君の初めてのオリジナル・ソロ・アルバムの一曲目のアカペラに続いてドカーンと始める『明星』。これはいい曲だな。かっこいい。なんだか泣けてきそうなくらい素敵な曲だ。
がんばれ同級生っ!って、ポンッと肩を叩かれたような感じ。元気が出る。

(『明星』 トータス松本)



松の内が済んで彼女から届いた寒中見舞いに書かれた文字は、小学生の頃とまったく同じだった。
なんだかとてもおかしくって、一人でくすくす笑ってしまった。




スポンサーサイト



この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://goldenblue67.blog106.fc2.com/tb.php/1308-303624d9

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

Profile

golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

Calendar

09 | 2023/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

Gallery

Monthly Archives