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♪BLUESの次はBLUE HEARTS!

ひとしきりブルース三昧の日々のあとに、突然聴いてしまったのはブルーハーツ。
なんてことはない、ウォークマンのBLUESの次のフォルダーがBLUE HEARTSだった、というだけの巡り会わせではあるのだけれど、ずいぶん久しぶりに聴いてガツーンと来るものがありました。
ブルーハーツっていうと、メジャーな曲は確かに超ポジティヴで、一般的には人生応援バンドみたいに思われてる節もあるけれど、そんなチンケなもんじゃない。
スタイルとして、フォーマットとしてブルースかどうかはこの際ひとまず置いておくとして、ブルーハーツは偉大なるブルースマンたちの血を脈々と受け継いでいるのだ。

例えば、『首つり台から』、或いは『殺しのライセンス』 。
このシュールでとぐろを巻くような悪意の入り混じったドロドロ感なんて、まるでロバート・ジョンソンじゃないか、なんて思ってしまうのだ。

かといえば、純粋でかわいくてキュンとするようなラブソングがあったり、とてもシュールな歌や、ちょっとHな歌。激しく怒りに震えたり、自分じゃどうにもならない絶望感にうちひしがれたり、それから「愛じゃ家賃は払えないと大家さんは怒るけれど」なんてユーモアたっぷりのフレーズもあったり。

ブルーハーツの歌は、社会から疎外された場所から歌われる。
そして、その中で生まれる怒りや悲しみや苦悩や嘆き、反省と逆ギレ、或いはささやかな夢や愛に出会った喜び、決意や願い・・・ブルーハーツの歌を順に聴いていくと、人間が日々経験するいろんな感情が全部出てくるのだ。
それがブルースとの大きな共通項。

なんでもかんでも思ったとおりのことを、思ったままに、自分なりのやり方で歌うこと、演奏すること。
ブルースからロックンロールに受け継がれた、一番大切なことはこのことだと思う。
ブルーハーツはそれを、誰よりも大きな声で、はっきりとわかる言葉で、たくさんの人に伝えてくれた、とても偉大なバンドだったのだ、と改めて思った。


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YOUNG AND PRETTY/THE BLUE HEARTS
Bust Waste Hip/ザ・ブルーハーツ
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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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