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◇夏服を着た女たち

アーウィン・ショーの名作短編に「夏服を着た女たち」という作品がある。
舞台はニューヨーク。夫が妻といっしょに出掛けたときに、「夏服を着た女性たちを見るのが好きだ。」なんて言って、妻がすねる。夫はそんな彼女の心象にまるで気づかないまま、夏服を着た妻のことを「きれいな女だな。」と思う、みたいなお話だった。

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夏服を着た女たち / アーウィン・ショー

僕なら奥さんの前で、他の女のひとをきれいだと思う、みたいな話は絶対しないけど(笑)、いや、奥さん以外のどんな女のひとの前でもだ。仕事柄、女のひとと接する機会やご意見をお聞かせいただく機会はとても多いし、上司も同僚も女性比率がとても高いので、そーゆーことがいつの間にか身につきました。家庭内でも女2対男1だし。
そもそも女のひとは、誰だってそのひとなりにとても美しいというのは、ある意味当たり前のことだもの。なんていうとかっこつけすぎか(笑)。でも、ほんとうにそう思うんですよ。美しい美しくないには客観的評価が入るのでおいておくとしても、女のひとの考えること感じることには、正しい正しくないではなく一理ある、といつも思っています。

まぁ、そういうことはともかくとして。
夏服を着た女たち。なんていうかね、夏服っていう響きがなんかいいよね、って思うんですよね。
涼しげな生地のワンピースやノースリーブのチュニック、健康的なタンクトップに薄いショールとか、素足のサンダルとか、いいなって思う。いや、スケベな意味ではなく、涼しそうでさわやかで。
男なんて年中ワイシャツとスーツだからね、、、暑いんだ、これが。
ようやくネクタイなんていうわけのわからないものはしていなくても失礼じゃないという認識は当たり前になってきたけど(パン屋で配達の仕事をしてたときなんて、何度ネクタイとっちゃおうかと思ったこととか・・・)、まぁ相変わらずワイシャツ&スーツなんですよね。着る服考えなくていいから楽ではあるんだけど、なんでTシャツじゃだめなのさ。ほんとはランニングシャツに短パンとビーチサンダル&ねじりハチマキで行きたいくらいだけど(笑)、襟がないと、っていうんならポロシャツでもアロハでもええやんかいさ、と。
だいたいワイシャツ&スーツなんて、寒いヨーロッパの国のもの。日本の都会は亜熱帯だぜ?
昔、エジプトで着せてもらったガラベーヤという民族衣装はとても涼しかった。最初は下から風が入ってスカートはいているような気分がしたけど(笑)、風が通って、でも直射日光は防げて、とても理に適っていた。和服だってそうですよね。明治維新以降、西欧の文化を旺盛に取り入れていったことはよかったんだろうけど、和服が廃れてしまったのだけは残念だな。
最近はすっかり誰も言わなくなったけど、スーパークールビズのキャンペーンをまたどこかの政治家さんがやってくれないもんかな。
男連中が暑苦しい格好しているせいで室内温度は24℃、女性たちは寒くてカーディガン羽織ったり膝掛けしたり、、、なんてアホ臭い。そんなことで原子力で作った電気を消費すべきじゃないだろー、って、まぁほんとは自分が暑い嫌でクーラーも苦手だからなんだけど。



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コメント

[C3068]

つき子さん、こんばんは。
常磐新平さんって、何年か前に亡くなられましたよね。
80年代前半ごろって、ああいう海外の洒落た翻訳調が新しかったというかかっこいいと思った記憶があります。

京都はもう祇園祭、この時期はほんと蒸し暑くってへばります。
風が通る涼しげな服、うらやましいですー。

  • 2017-07-12 01:17
  • goldenblue
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[C3067]

あー、思い出しました。常盤新平さん訳の本を読んでたんでした。常盤さんとは、知り合いじゃないけど、ハハ、ちょっといいなと思っていたテナーサックスの人のライブで何度かお顔を拝見ました。何十年も前の話。
  • 2017-07-11 23:16
  • つき子
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[C3066]

この本、私も長い間持ってました。いつの間にか無くなったけど。なんでこの本買ったのかなぁ。書評か何かで読んだか、季節とタイトル、表紙にひかれたのか、何十年も前のこと。何十年ってけっこう早いものね。今は風が通る気楽な服を着て夏を少し楽しんでます。
  • 2017-07-11 23:07
  • つき子
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[C3063]

deacon_blueさん、こんばんは。
「夏服を着た女たち」、なるほど、松本隆&南佳孝ワールドですね。
蒸し暑い毎日、南佳孝さんクールでほっとします。
  • 2017-07-11 22:24
  • goldenblue
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[C3062] 南佳孝

☆ 彼の82年のアルバム『SEVENTH AVENUE SOUTH』に同名の曲があります。彼の話では最初作詩した松本隆は「サマースーツを着た女達」という仮題で詩を書いたのですが,彼が「ここまで書くのなら”夏服”で良いと思う」と話してタイトルを変えたそうです(もちろん二人とも常盤訳のこの本を読んでいた)。なかなか良い曲です。

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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