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♪When Will I Ever Learn to Live in God

このところめちゃくちゃ忙しくてね。
ちょっと上司のやり方にいろいろ疑問があって戦った結果、いままで以上にいろんなこと引き受けなくっちゃいけない羽目に陥ってしまった(笑)。それはそれで責任範囲としてはわかりやすくてやりやすい面もあるんだけど、プレイングマネージャーってのはけっこうきつい。正確には肩書きなしのマネージングプレイヤー、実態としては何でも屋さんなんだけど。
幹部向けの部署の報告会が急に決まって、報告は女子がやるんだけど、その報告のシナリオ書いて、しゃべり方の指導して、パワーポイント作りこんで。こういう仕事をしているときは、「プロデューサー」だったり「職人デザイナー」だったり、一方でパートさんや若い職員に対してはほぼ「上司代行」。自分の本来の受け持ちでは「プレイヤー」であり、パートナーとの関係では「信頼できる必殺仕事人」的であったり、その一方でお店の応援なんかへいくと完全に「サービス・スタッフ」、かと思えば先日なんかは、今年の新卒職員への自部署のガイダンスの講師を頼まれたりもして、このときのキャラクターはほぼ「塾講師」。娘くらい年の離れた若者に話をするにあたっては当然わかりやすく、楽しく、最後はそれなりに感動させるといった仕込みも必要だし、説得力をもって講師をするためにはそれなりのエネルギーも必要だし、なかなかハードでした。
まぁ、それなりのキャリアも積んで、それなりの引き出しはあるわけで、割と器用ではあるのでそれなりにはこなすし、いくつものキャラをそのときに応じて使い分けはするんだけどね、「教師」役をやらなくっちゃいけない寸前まで「プレイヤー」として慌ただしくしてたりとか、一生懸命「職人デザイナー」視点で作りこんでいる最中にパートさんから相談されて「上司代行」になったりとか(笑)。20代30代の頃なら「今それどころちゃうねん、俺に聞くなよ。」とか平気で言ってたんで(←それはそれで最悪、、、)、昔よりはスムーズに切り替えられるようにはなってはきたとはいえ、一日のうち、一週間のうちに頻繁にいくつものキャラの切り替えがあると、なかなか疲れるわけです。仕事以外でも「父親」「夫」という役割も当然あるわけで、時々本当の自分のキャラはどれだ?なんて一瞬見失いそうになったり。
今さらながら大人ってしんどい、と(笑)。
みんなそうなんだろうけどね、なんて50を過ぎて今さら気づいている次第。

そんなドタバタとフルスロットルな毎日。
だからこそ落ち着いた大人の音楽を、ってんで、このところよく聴いているのはヴァン・モリソン。

2017112521093045c.jpg VANMORSN_GH2.jpg 
The Best Of Van Morrison
The Best Of Van Morrison Vol.2

すごいよねぇ、この人は。何をやってもどしっと自分の表現の核があり、スタイルがある。
こういう大人に憧れつつ、なかなか10代20代の頃に出来上がったパンク小僧的なものもやっぱり自分として捨てるわけにもいかないし、結局憧れは憧れでしかなかったりするんですが。
ただ、こうやってベスト盤でヴァン・モリソンの若い頃からの変遷を追っかけて聴いていくと、ヴァン・モリソンとて昔っから大人だったわけでもなく、それなりに野性と理性をコントロールしながら少しずつスタイルを作りあげていったんだな、ということも見えてくる。若き日の野獣みたいにワイルドな“Gloria”、アメリカへ渡ってレコーディングしたポップな“Brown Eyed Gril”から、いくつもの変遷を経て、崇高な輝きを放つ“When Will I Ever Learn to Live in God”や“Hymn To Silence”まで。その道のりはけっこう山あり谷ありだし、そのとっつきにくそうなキャラクターの割に楽曲そのものはかなりポピュラーでコンテンポラリー。そして悟りきった仙人のように見える表現の中にも、ギラリと光るような野性味は隠されていて、年齢と経験を重ねても若き日の野性が消失したわけではなく表現の方法こそ違っても歌の核心部分は何にも変わっていないことも見えてくる。
そういう感じ、ちょっとでも自分のものにしたいものだな、なんて思ったり思わなかったり、“When Will I Ever Learn to Live in God”=「いつになったら神と共にあることを私は学ぶことができるのか?」に例えれば、“When Will I Ever Learn to Live as an Adult Man”って感じで、まだまだ腰の据えきれない50代であります。



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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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