5月20日のことだった。 いつものように自分のブログにアクセスしようとすると、なぜか「エラー」が出る。そして『お探しのページを表示できません。あなたがアクセスしようとしたページは見つかりませんでした。お探しのページは移動、または、削除された可能性がございます。もしくは、ご指定のURLが間違っていたかもしれません。』とのメッセージ。 きっとまた何か調子が悪いんだ、メンテナンスか何かの途中なのかもしれない、とそのときはそう思っただけだった。 で、次の日。やはりアクセスできない。 さすがに不安になる。何かがおかしい、何かあったんだ。 ログイン画面にパスワードを入れてもやはりアクセス不可、よく見ると「このIDは退会されました。」の文字。 退会??そんなことした覚えはない。 事故なのか?それとも誰かの悪意ある行為?或いは? ブログの規約には、 「弊社は、会員が以下のいずれかの事由に該当する場合、又はそのおそれがあると弊社が判断した場合、会員へ事前に通告・催告することなく、かつ、会員の承諾を得ずに、弊社の裁量によりただちに当該会員を退会させることができるものとします。」 とあるから、ひょっとしたら何らかの著作権法違反などで会員登録を抹消されたのだろうか? 一瞬頭が真っ白になった。 クラクラとめまいがして、その場に倒れこんでしまいたい気分になった。 いずれにしてもだ。 消えちゃったものはもう戻らない。 自分でも意外だったのは、思った以上に冷静だったこと。 ブログなんて所詮は無料サービス、金銭的被害があったわけじゃない、戦ったところでおそらくは徒労に終わるだろう。 消えちゃったなら、もう一回自分で作り直せばいい。 幸い、何ヶ月かに一回くらい、思い出した頃にバックアップを取っていた。 バックアップといってもブログの記事をそのままコピーしてワードに貼っただけのものだけれど、とにかく消えちゃった文章の大半は手元にある。もう一回作り直せばいい。 そんなわけで、ご心配をお掛けしましたが、無事復旧することが出来ました。 とはいえ、バックアップを残していなかった10数本の記事の復元はOkadaさん のご協力なしには不可能でした。本当にありがとうございました。 消失した記事は最近書いたものばかりなので、思い出しながらもう一回書けるだろうと最初は安易に考えていたのです。でも、例え思い出しながら同じように書いたとしても、その文章を書いた時の微妙なニュアンスはやはり、とても再現できるものではありませんでした。 文章っていうのは、書いたそのときの気持ちがそのまんま出るものなんですよね。どんなに似せて書いてもそのときの気分とはやはり違う。そして、書いたものが消えちゃうというのは、そのままそのときの自分の存在が消されてしまうくらい悲しいものだと、手元に戻った消えちゃった文章を読んで改めてそう思いました。どんな駄文にせよ、自分にとってはとても大切なものだ、と。 皆さんも、ぜひ、簡単でいいので、記事のコピーを取っておくことをおすすめします。 それにしてもひどい目にあったものだ。 もし僕が、毎日自分を犠牲にして世のため人のために善行を積み重ねているようなタイプの人間だったとしたら、きっとこう嘆いただろう。「あぁ、神様、私は毎日毎日自分のやりたいことを我慢してコツコツと世の中のお役に立つように頑張っているというのに、どうしてこのような仕打ちをされるのでしょう。」と。 善人じゃなくて良かったと思うのはこういうひどい目にあったときだ。 今までいろんなワガママばっかりやってきたし、世の中のためになるようなことなんてひとつもしてこなかったから、こういう目にあっても仕方ないかもしれんなぁ・・・と思えてしまうのだ。 善行を積み重ねればいいことが自分のために起きる、なんてなんととんでもなく傲慢な思いなんでしょう。 いいことをしてようが悪いことをしてようが、いいことも起きるし悪いことも起きる。 自分が楽しいと思うことをやるのが一番。 それに、悪けりゃ悪いなりに、その中でもまんざらでもないことも起きたりもする。 今回の復旧は、久しぶりに自分で書いたものを読み返す機会にもなりました。「あぁ、そうだった。こんな気持ちになったこともあった。」とか「おぉっ、ええこと書いてるやん!」とか・・・なんて、自分で自分の書いた文章に励まされたりもして(笑)。 さて、今日の音楽。 すっきりとよく晴れたさわやかな青空を見ながら聴いているのは、リトル・フィートのファースト。 Littele Feat/Little Feat 今までいろんなワガママばっかりやってきたし、世の中のためになるようなことなんてひとつもしてこなかったから、こういう目にあっても仕方ないかもしれんなぁ・・・みたいなボヤキのような呟きのようなロウェル・ジョージの歌。
泥臭くてとてもやるせないのに、カリフォリニアの青い空のような透明感もある不思議な音楽。
「いいことも悪いことも、やがては透きとおった青い空に吸い込まれていくもんだぜ、なぁ、兄さん。それよりちょっと一杯おごってくれんかい?」と、よれよれのシャツを着たホームレスが人懐っこい笑顔で近づいてくる、みたいな。
そうだな、それも悪くないか、人生楽しんだモン勝ちだよな、なんてついつい頷いてしまうんだよなぁ。
スポンサーサイト
http://goldenblue67.blog106.fc2.com/tb.php/126-ed18bf75
トラックバック
リトルフィート、いいですねぇ。なんだかんだいっても基本的にはちまちま系なんで、ロウエル・ジョージの豪快かつ繊細な絶妙のバランスには憧れます。
今後ともぜひよろしくお願いします。