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♪THE BEST PUNK ALBUM IN THEWORLD・・・EVER!

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The Best Punk Album In The World,,,Ever! / Various Artists

シングル・ヒット中心だった価値観をひっくり返したのはビートルズの「サージェント・ペッパーズ」。
その後は猫も杓子もトータル・アルバム、コンセプト・アルバム、より深く、より難解に、よりテクニカルに、というものが主流の時代が続くのだけれど、それをもう一度シングル中心の世界、金のないキッズがなけなしのおこづかいで楽しめる世界へとゆり戻したのが、パンクだ。

ピストルズ“Anarchy In The U.K”“God Save the Queen”、ダムド“New Rose”“Neat Neat Neat”、ストラングラーズ“Peaches”に、ラモーンズ“Sheena Is A Punk Rocker”、テレヴィジョン“Marquee Moon”、リチャード・ヘル&ヴォイドイズ“Blank Generation”といったオリジナル・パンクの鉄板バンドの鉄板ナンバーは当然のこと、バズコックスジェネレーションXスージー&ザ・バンシーズ、シド・ヴィシャスのソロ名義の“My Way”なんかもばっちり収録。ジョナサン・リッチマンのモダンラヴァース“Roadrunner”も。
スティッフ・リトル・フィンガーズトム・ロビンソン・バンド、それにDr.フィールグッドイアン・デューリー&ザ・ブロックヘッヅあたりはパンクなのか?とも思いつつ、やっぱりかっこいいよねぇ。
デビュー当初はパンクの括りだったジャムからは“All Around The World”、エルヴィス・コステロ&ジ・アトラクションズは“(I Don't Want To Go)Chelsie”とトンガリめのセレクトだけど、ジョー・ジャクソンは“I'm the Man”じゃなくて“Is She Really Going Out With Him”となぜか渋めのセレクト。世代が違うにも関わらずイギー・ポップの“Passenger”も入っているのは、パンクの精神へのリスペクトか。
トーキング・ヘッヅXTCブームタウン・ラッツといった後にポップなフィールドで大ブレイクするバンドも初期のナンバーは荒々しく、なるほどパンクのムーヴメントがあって世に出たバンドだったんだということがよくわかる。
ブロンディーの“Denis”はギリセーフとしても、プリテンダーズの“Stop Your Sobbin'”が妙に浮いてるな、とか、その割りにポリスの“So Lonely”が入っていないのは??、とか、クラッシュが入っていないのは、何か権利関係?なんて疑問符も一部ではつくけれど、概ね「これぞパンク!」と喝采をあげるような、イキオイのあるゴキゲンにぶっ飛んだチューンが次から次へと流れてくるのは素直に楽しい。
マニアックなところでは、アンダートーンズジ・オンリー・ワンズ、後にビッグカントリーを結成するスチュワート・アダムソンのスキッズが入っているのがうれしいな。
そういったいわゆるド直球のパンク勢に混ざって、PILを筆頭に、マガジン、キリング・ジョーク、ワイヤーなど、いわゆるポスト・パンク~ニュー・ウェイヴ系のものもこのアルバムには多数収録されていて。この手のどろんとへヴィーなものはあんまり聴いてこなかったから、ディーヴォやバウワウワウ、アダム&ジ・アンツなんかも含めて、実はこのアルバムで初めて聴いたものも多いんだけど、パンクのムーヴメントはこういう精神的背景を持っていたことことも含めてしっかりフォローしてあるのはアルバムのコンセプトとしては素晴らしいことだな、あんまり好んでは聴かないけど(笑)。

1976年から40年経った今、こういうレコードを聴いて思うのは、結局ロックンロールっていうのは、未熟で反逆的な青二才のための音楽なんだな、ということ。
パンク・ロックだって、元をたどればただのロックンロール。プレスリーやバディー・ホリーやリトル・リチャードやチャック・ベリーに50年代の革新的で新しいもの好きの若者たちが狂喜したように、60年代の反逆的で満たされない若者たちがビートルズやアニマルズやフーやキンクスにぶっ飛んだように、70年代のキッズたちにロックンロールを解放したのがパンクだったんだな、と思うのですよね。
50's、60's、70'sとつながるロックンロールの解放感。結局こういうシンプルでポップでエモーショナルな音楽こそが自分の原点なんだな、と。

20代の頃、50前になってこういう音を聴けているとは想像すらしてなかったけど、こういう音が今もビンビン来る自分でいられるのが有り難いよね。
こういう音をノスタルジーで聴くようにはなりたくないな。いつだって行けるぜ、くらいのイキオイで聴きたいな。いくつまでそう言いきれるかはわからないんだけど、今はまだ、もう少し、中指立てて、エラソーにふんぞり返っている奴等に一撃を食らわせてやりたいな、って思ってます。



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コメント

[C2980]

deacon_blueさん、こんばんは。
確かに標本箱的ですね。イギー・ポップ、ジョナサン・リッチマン、ラモーンズあたりを始まりに、パンクがニュー・ウェーヴ、ポストパンク、オルタナティヴへと移っていく過程を捉えたというか。
時代がすっかり歴史に変わってしまった中で、ある意味墓標として標本箱に収められたというか感じでもありますが、そういう時代背景的なことを一切抜きにしても、単純にガツンとくるパワーを今も持っていると感じたのです。
  • 2017-02-05 18:06
  • goldenblue
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[C2979]

花マロさん、こんばんはー。
こういうイキオイのある音を聴いていると、ワクワクするねー。まだまだ楽しめる、と思います。
  • 2017-02-05 17:42
  • goldenblue
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  • 編集

[C2978] パンク

☆ 思い違いでなければ,パンクはタイヤのパンクチャーが語源だと思う(確かにパンクしたら車は走れない)。自ら「役立たず」と称するところが反抗の文学=怒れる若者の遺伝子を感じさせる(ゴール前で走るのを止めるアラン・シリトーの小説の主人公のようにね)。チラッと見てこれはパンク世代の音楽の標本箱で(そんな定義づけに意味があるかを別にして)純粋=シンプルなパンク・ロックを核としてその直前・直後の「時代」を選曲している気がします。

[C2977]

共感!!
やんちゃ魂って大事だよね!
もう大人ですから、みたいな感じ
ぜんぜん、つまんない!!
まだまだまだまだヽ(*´∀`)ノ
  • 2017-02-04 19:18
  • 花マロ
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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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