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♪青空 / ザ・ブルーハーツ

TRAIN-TRAIN
TRAIN-TRAIN / THE BLUE HEARTS


ネイティヴ・アメリカンはヨーロッパ人が入植してくるまでそれぞれの部族が奪ったり奪い合ったりしながらも彼らなりの価値観でお互いを尊重しあいながら自然と共に暮らしていた。やってきたヨーロッパ人たちは、武器を背景にそれぞれの部族の仲間割れを引き起こさせ、やがて表向き正論ないろんな条約や無理難題をふっかけては彼らの土地を収奪し、暮らしを奪い、文化を絶やさせていった。
ネイティヴ・アメリカンたちの論理では、戦いは正々堂々と行うものだった。お互いが共存していくために、相手を根絶やしにするようなことはなかった。だから、左手にナイフを隠し持ちながら、右手で握手を求めるような奴らがいることなんて想像もできなかったのだと思う。

仕事で嫌なことがあった。
もういいかげん大人だから、組織の論理も分かる。自分なりに考えて良かれと思ってとった行動や判断が結果として失敗を招いたり間違いだった時は、ぶつくさ言わずに素直に認めて過ちを修正すればいいだけのこと。言い訳もしないし責任から逃れようとも思わない。謙虚に人の言うことに耳を傾けることは大事だと思う。
そんなことはわかっている。
わかっているからこそ、それでも心に広がる空虚な気持ちはいったい何なんだろう?
言いたいことを言えといわれ、言ったら言ったでその考えは違うという。最初から耳を傾けるつもりなんてない。対等に付き合う気なんてさらさらなくて、俺の脳みそを侵略しようとしているのが見え見えだ。左手に隠したナイフで、ネイティヴ・アメリカンから文化を奪い取り土地を収奪した白人入植者たちのように。
飼いならされた召使いなんかじゃない、上層部の指示通りに部下に指示命令を下すロボットじゃない。現場でナマの人間を見て、ナマの声を聴いて、あっちもこっちも矛盾を抱えながらその矛盾になんとか落とし前をつけようと体張ってるんだぜ。組織で決めたことの名の下に、現場で起きている真実に耳を傾けないで、本当に本当の目的を達成することはできるのだろうか?そんなもので手に入るのは目先の利益とあんた方の手柄だけじゃないのか?そのことのために自分を歪めるのは、あまり楽しいことではない。

なんだかんだいっても詰まることろ、自分が楽しめるかどうか、だ。それだけが一番大事なこと。伊達に20年もブルーハーツを聴いてきたわけじゃない。組織の犬なら俺でなくてもそこらじゅうにごろごろしているじゃないか。
出世するのは後ろに回した左手にナイフを隠し持ちながら、右手で握手を求めるような奴ばかり。
隠しているその手を見せてみろよ。


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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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