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♪LIVE!

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Live! / Bob Marley & the Wailers

Trenchtown Rock
Burnin' and Lootin'
Them Belly Full (But We Hungry)
Lively Up Yourself
No Woman, No Cry
I Shot the Sheriff
Get Up, Stand Up

One good thing about music,
when it hits you you feel no pain
音楽の素晴らしいところは
撃たれても痛みを感じないことだ

Trenchtown Rockの高らかな宣言で始まるこのアルバム。
このワンフレーズは、暴力と闘争の止まない国から来たボブ・マーリーの表現姿勢を一言で言い表していると思う。

ボブ・マーリーの音楽に初めて出会ったのは大学1回生の頃だった。京都のある芸術系の大学の学園祭でKaja&Jammin'というレゲエ・バンドが出演していて。ロックのレコードはたくさん聴いていたもののブラック・ミュージックはいまひとつよくわからなかった当時の僕にとっては、とても新鮮かつ衝撃的な経験で。ヴォーカルのKajaさんが「ボブ・マーリーは神様です!」って叫ぶのを聞いて、そのとき一緒にいた友人から貸してもらったのがこの「Live!」だった。
今まで聴いてきた音楽とはまるで別種の、うねりのあるリズムに、なんだかよくわからんけどとにかくスゲエ、ってなって。
ゆるいのに張りがある。
すごく余裕たっぷりなのに熱い。
とても重いのに陽気。
そんなことってありえるんだ、と。
それまで大好きだったのは一言でいえばロックのビート感だった。ボブ・マーリーの音楽を通じて初めてグルーヴというものの存在を知ったのだと、今思えばそういうことなんだけど。

グルーヴ。
これは、普通に60年代後半に日本の新興住宅街で育った者には身についていないのが当たり前で。
ボブ・マーリーに出会って以来、その元々持っていないグルーヴをいかにして身につけるのか、というのが僕のテーマになった、というのは大袈裟だけど、グルーヴのあるものへの憧れというのは以来ずっと続いているような気がする。
それともうひとつボブが持っていた大切なものはヴァイヴレーションだ。ここでいうのは、すなわち魂の波動みたいなもののことだけど。自分自身の心をちゃんと震わせること、言葉や形式ではなくそういったものも含めて表現すること。
いくら譜面通りに弾きこなせても、いくら素晴らしいメッセージを語っていたとしても、グルーヴとヴァイヴレーションがなければ伝わるべきものがじゅうぶんには伝わらない。
ボブ・マーリーがメッセージを伝えるツールとして音楽を選んだのは、そういうことだ。ボブ・マーリーのメッセージが今も世界中で鳴り止まないのはそういうことだ。

ゆるいのに張りがある。
すごく余裕たっぷりなのに熱い。
とても重いのに陽気。
そんな相反する要素をぜんぶまとめて表現できるのが音楽。
そして撃たれても誰も痛みを感じない、最強の武器としての音楽。

いろいろあって、ちょっとへこたれそうなんだよな。
でも、そんなとき、ボブ・マーリーが、暑苦しいくらいの声でLively Up Yourselfって歌うのが聞こえてくる。Everythings Gonna Be Allrightだって歌うのが聞こえてくる。
励まされるとか癒されるとか、そんなのとはちょっと違うんだよな。
そうなんだ、ボブ・マーリーも戦ってる。もっとへヴィーでもっとシビアでもっとシリアスな場所で。
へこたれてたらカッコ悪いな、って思うような感じかな。
レゲエ・ミュージックのゆるさと強さ、クールな熱さとへヴィーな明るさで、乗り切ろう。
My feet is my only carriage, なのだ。
だから、So I've got to push on through.なのだ。



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コメント

[C2869]

LA MOSCAさん、毎度ですー。
グルーヴとヴァイヴレーション、僕の人生に足りないものです(笑)。
たまには補給しないとね。
  • 2016-07-28 20:17
  • goldenblue
  • URL
  • 編集

[C2867]

グルーヴとヴァイヴレーション。
すごく端的に的確にボブ・マーリーを言い表してると思う。
余所で使わせてください(笑)
  • 2016-07-27 21:26
  • LA MOSCA
  • URL
  • 編集

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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