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♪VAN HALEN

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Van Halen / Van Halen

Runnin' With The Devil
Eruption
You Really Got Me
Ain't Talkin' 'Bout Love
I'm The One
Jamie's Cryin'
Atomic Punk
Feel Your Love Tonight
Little Dreamer
Ice Cream Man
On Fire

1980年代前半はへヴィ・メタルの最隆盛期、あっちでもこっちでもかかっていたし、兄を含めて周りには重度の信者も多かったから(笑)、僕もひところは夢中になってひと通り聴いたんだけどすぐに飽きてしまった。悪魔的な世界観とかね、やたらと大袈裟な言説とか、テク重視なところとかね、どうも受け付けなかった。
そんな中で数少ない好きなバンドがヴァン・ヘイレン。

そもそも、ヴァン・ヘイレンというバンドがハード・ロック/へヴィ・メタルにカテゴライズされる、というのがいまひとつ腑に落ちない。
いわゆるヘヴィ・メタルとは全然音の作りからして違うじゃん。いわゆるクラシック/西洋音楽の影響を受けたクラシカルな旋律や曲の構成の物語感もないし、ギターやベースはそれぞれ独立した主張があって、基本ユニゾンで動いていくへヴィ・メタルの基本パターンとは別物だし、ヴォーカルもハイトーンの金切り声のシャウトとは程遠い泥臭い系だし。へヴィ・メタル好きから受ける要素があるとすれば、エディー・ヴァン・ヘイレンのギターのテクニックの部分だけなんじゃないかと思うのですが、へヴィ・メタル好きの人っていうのは全体像よりも部分を偏愛する傾向があるのかもしれませんね。あとはメタルっぽいバンドのロゴか(笑)。
まぁ、そういうのは好き好きだから別にどうでもいいんだけど。
ヴァン・ヘイレンの一番のかっこよさっていうのは、そういうカテゴライズしたがる狭い世界とはまるで無縁なところで、自分たちが楽しめるでっかい音を無邪気に鳴らしまくっているところなんだろうな。
来るもの拒まず、去るもの追わず、批評やら評論やらそんなもんはどうだっていい、素直にこの音が楽しいと思えるのなら思う存分楽しんでいってくれ、って感じ。
音楽としての完成度の高さを追求しつつそのことを押し付けず、エンターテイメントとして聴かれることをちゃんとわかっていて、そのエンターテイメント性や商業的な成功を十分に意識しつつもそのことにすり寄らない。そのあたりのバランス感覚がなんとも絶妙だな、と。

さすがに近作は聴いてはいないのだけれど、やっぱりこのファーストが一番かっこいいですね。
曲も粒ぞろいで、へヴィ・メタルのアルバムにありがちな一曲だけ異常にかっこよくてあとはイマイチ、とかがなくって、Runnin' With The DevilやOn Fireといった当初の重要顧客想定であるへヴィ・メタル好きから支持されそうなハードな曲をオープニングとラストに配置しつつも、ヴァラエティに富んでいる。性急で畳みかけるリズムのI'm The OneやAtomic Punk、メロディーの美しさやコーラスのハーモニーも含めてポップなAin't Talkin' 'Bout LoveやJamie's Cryin'、Feel Your Love Tonight。それから泥臭さを前面に出したジョン・ブリムというブルースマンのカバー曲であるIce Cream Man、言わずもがなのハードなキンクス・カバーYou Really Got Me、などなど。
泥臭くも華と愛嬌のあるデイヴ・リー・ロスのヴォーカルの暑苦しいくらいの存在感、逆にエディーのギターは無機質に無感情にただ鳴りまくっている感じで、この二人の下世話さ/マッチョさ/田舎くささの原始的魅力と、ハイテク/都会的クールさの未来的魅力のコントラストの妙っていうのがこのバンドの魅力なんだろうな。そして、どかどかと叩きまくるドラム、うろうろと動きまわるベースのどっしりした安定感。そういうメンバーが、どかーんとでっかい音をただ鳴らしている、ただそれだけのその気持ちよさがある。
ロックっていうのはなんだかんだいっても、エネルギーの放出とその解放感なんだよな、ということがよくわかるアルバムだと思います。
じっとり蒸し蒸しの真夏の暑さをぶっとばすには、これくらいがちょうどいい。



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コメント

[C2872]

Bach Bachさん、こんにちは。
ヴァン・ヘイレン、本人たちは「ビッグ・ロック」という言葉を一時期使っていたように思いますが、へヴィーメタルとはずいぶん違うサウンドかと思います。
関係ないけど、昔、夜のヒットスタジオかなにかに出演するときの新聞のテレビ欄に「バン・ヘーレン」って書いてあって目が点になりました(笑)。
  • 2016-07-29 08:03
  • goldenblue
  • URL
  • 編集

[C2871] これ!

何か月前だったか、僕も数十年ぶりにこのアルバムを聴いたんですが、予想外に良かった!たしかに、メタルって感じじゃないんですよね(^^)。

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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