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♪THE DOORS

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The Doors / The Doors

Break On Through (To The Other Side)
Soul Kitchen
The Crystal Ship
Twentieth Century Fox
Alabama Song
Light My Fire
Back Door Man
I Looked At You
End Of The Night
Take It As It Comes
The End

蔵出CD・初期のgoldenblue編その9。
ヴェルヴェッツの次に聴いたのはドアーズだった。
これは、その頃読んだ村上龍の影響。
「限りなく透明に近いブルー」にこのアルバムの中の“水晶の舟”が出てくるシーンがあって。

「ドアーズの『水晶の舟』、昔やっただろ?
あれ今聴くと涙出るな、あのピアノ聴くとまるで自分が弾いてるような気分になってさ、たまらなくなるよ。
もうすぐ何聴いてもたまらなくなるようになるかもしれないな、みんななつかしいだけになってさ。」

無軌道に放り出された青春を描いたこの作品、常識とかモラルとか全部ぶっ飛ばしてただただ漂流する人生。そういうものに憧れる時期って誰にでもあるんじゃないかと思うけど。
スリリングで騒がしい情景が描かれているにも関わらず、この小説の印象は奇妙に静かだ。そしてドアーズを聴いて、同じように奇妙に静かな音楽だと思った。とてもスリリングで騒々しいにも関わらず、どこか寒いというか、心の芯のところが醒めきっている。だらだらと続いていくであろう日常に背を向けて心の奥底をかきむしるみたいにもがく、心の底はすでに生きることに絶望しきっている、そんな感情。裏腹の狂おしいような、焼けつくような熱狂。
そういうものがドアーズの音楽には満ちている。ジム・モリソンの呪術的な歌や、レイ・マンザレクが延々と弾き続けるキーボードのフレーズの中に。
ジム・モリソンやドアーズのメンバーたちが抱えていた、そして当時の多くの若者たちが抱えていた不安と混沌は、こういう形で表現されるべきだったのだと思う。
青春期特有の、痛々しいくらいの不安定な気分。 言葉にして説明しようとしてもとても説明できそうにないとっちらかったぐちゃぐちゃの気持ちを、小ぎれいにまとめずに、ぐちゃぐちゃのまま放り投げる・・・それは、ロックンロールという音楽がそもそも持っていた、とても本質的な性質なのだ。そういう意味でドアーズは素晴らしいロックンロール・バンドだった。

ドアーズの音楽は、今聴いてももうあまり心の琴線に触れては来ない。
青春期の一時期の衝動、一時期の狂気。懐かしくさえすらない。戻りたいとはまるで思わない、暗い穴の奥深くでもぞもぞと蠢く何かと一緒にいた一時期、それを象徴するのが僕にとってのドアーズ。
でも、それを残念だとは思わない。
そういう感情からうまく抜け出すことができたのは自分にとってはラッキーなことだった。
ドアーズは、自分にもそういう時期があったということを思い出させてくれる。



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コメント

[C2775]

たまに聴くと持ってかれるかも知れないですね。特にBreak on throughとか、ふつーにかっこいい。
ドアーズは高校生の頃の暗いイメージとセットになっていてなかなかふつーに聴けないのですが、もうちょっとしたらふつーに聴けるかも、です。
  • 2016-02-26 22:56
  • goldenblue
  • URL
  • 編集

[C2771]

確かに俺も若い頃のようには聴かないかも。
でも、たまに聴くと一気に持ってかれる。
ヤバいかな?(笑)

[C2765]

BachBachさん、こんばんわ。
根っこのところでこういうどろどろ感に共感していただけるととっても嬉しいです。
めったに聴くことはなくなってるんですが、やっぱり自分の原点として大切なカテゴリーです。
  • 2016-02-18 23:16
  • goldenblue
  • URL
  • 編集

[C2764] おお~

ドアーズのファースト、青春の1枚でした!あと、ヴェルベッツもです(僕は2nd に大ハマりでしたが^^;)。ドアーズ、1枚目が強烈にいいですよね!

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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