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♪PLANET WAVES

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Planet Waves / Bob Dylan

On A Night Like This
Going, Going, Gone
Tough Mama
Hazel
Something There Is About You
Forever Young
Forever Young
Dirge
You Angel You
Never Say Goodbye
Wedding Song

学生時代からもうかれこれ30年演っている友人のバンドがあって。
ヴォーカリストは地元を中心にソロで年に50本近くものライヴを精力的に続けている一方、バンドでの活動は物理的な制約もあって年に1、2回なのだけれど、この数年というもの、ライヴの度にどんどんかっこよくなっていくからすごい。
先週半年ぶりにあったライヴは圧巻だったんだ。
めちゃくちゃかっこよかった。
ソロ活動で得た自信やテンションがバンドを刺激して、更にスケール・アップしてきた、って感じのいい循環があるように感じがしたね。
ソロでも活動している表現力のあるシンガーと、音楽的体力に優れたバンドのコラボレーションってのはそういう意味では最強だな。
歌の世界だけに溺れて肝心のビートやリズムをないがしろにした自作自演歌手でもなく、歌の力をあなどった演奏力だけの自己満足演奏でもなく、もちろん単なるシンガーのバック・バンドでもなく、歌とバンドの一触即発のスリルの中から紡ぎ出される音。
バンドの音がよりシンガーの歌世界を、時には凌駕し、そこにせめぎあいとスパークが生まれた果てに、歌の世界をより深くより豊かに表現する音が生まれる。

そんなわけで思い出したのが、例えばディランとザ・バンドのこれ。ほんというとライヴ盤の方がもうひとこえかっこいいけど。
ディランのことは、いろんなアルバムを聴いてはみたけれど実はいまいちピンと来ないままなんだ。そんな中でいいな、と思うのがこのアルバムで。
ディランの歌いかたもいつになくロックっぽいし、やっぱりザ・バンドの存在感がすごい。がっちりとディランの歌の世界を作り上げている感じがする。
ガース・ハドソンのアコーディオンから軽快に始まるOn A Night Like This、ロビー・ロバートソンのへヴィーなギターがガツンと響くGoing Going Gone。ザ・バンド的な演奏でありながらいつものザ・バンドよりも幾分タイトでラフなTough Mama。レヴォン・ヘルムとリック・ダンコのリズム隊が全般に渡ってタイトで適度にラフなのは自分たちのアルバムよりも演奏者に徹しているからだろうか。リチャード・マニュエルがいい味わいを醸し出しているのがスロウのHazelやポップなYou Angel You。控えめながら自身の持ち味をしっかりと演奏になじませている。ガース・ハドソンのオルガンが空気感を作り出し、そこにロビー・ロバートソンが時には切れ味するどく切り込み、時には歌をがっちりフォローするようにギターを歌わせる。そのとき、モノクロームな味わいだったディランの歌が、3Dのフルカラーでグイグイと目の前に迫って来るようになる。

ハードな歌はよりハードに、へヴィーな歌はよりへヴィーに、エネルギッシュな歌はよりエネルギッシュに、優しい歌はより優しく、ポップな歌はよりポップに、ポジティブな歌はよりポジティブに。
これがバンドのマジックなんだよな。
そんなバンドのマジックにいかれた奴等が、僕は大好きだ。
そういうのが大好きでい続けたまま大人になれたことはラッキーだよな、って本当にそう思う。



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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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