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♪BLACK AND BLUES

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Black and Blues / Bobbi Humphrey

Chicago, Damn
Harlem River Drive
Just A Love Child
Blacks and Blues
Jasper Country Man
Baby's Gone

このアルバムにはなんとなく冬の朝のイメージがする。
チンと冷えた冬の朝、休日、ゆっくりとコーヒーを淹れて、穏やかな気持ちで香りを楽しむような感じ。外はくぐもってチンと冷えた冬の空、冷たい風が吹いている。
部屋の中はコーヒーの湯気と香り。ハービー・メイソンやチャック・レイニーの軽快なリズム、そしてボビー・ハンフリーの柔らかなフルートの音色が流れている。そんな穏やかな冬の朝。

ボビー・ハンフリーは1950年、テキサスの生まれ。
テキサス南部メソジスト大学でフルートの勉強をしているときに地元で行われたタレント・コンテストでハンフリーの演奏を聴いたディジー・ガレスピーにスカウトされてニューヨークに出て来て、アポロ・シアターで行われていた有名なアマチュア・ナイトに出演したり、デューク・エリントンと競演したりした後、ブルーノートと契約し71年にデビュー。
ある意味シンデレラみたいにサクセス・ストーリーを駆け上がっていったのだけれど、それはやっぱり彼女の吹くフルートの音が、他の誰にも出せない響きを持っていたからだと思う。
フルートという楽器そのものの特性として音色の柔らかさやある種の気品というものがあるけれど、ともすれば弱々しすぎたり、気品を通り越した気位の高い音にもなりがちな楽器でもある。その点、彼女の音色にはどこか芯の通った力強さがある。そしてほっこりと上品な気品と田舎っぽい奔放さ、泥臭さがちょうどいい具合で並立している。流れてしまいそうに穏やかなのにしっかり耳に残る、そういう不思議なバランス感がある。女っぽすぎもないし、でも男の吹く音色とはやはりどこか違う柔らかさがあって、無邪気なようで凛とした気高さもある。
そういう音色が、軽めのファンキーなリズムにまたとてもよく合っているんだな。
ちょっと野暮ったいシンセや、いかにも70年代っぽいエレピの音も対をなしてちょうどよくはまってる。
あと、Just a ChildやBaby's Goneで聞かれるちょっとミニー・リパートンみたいなエンジェル・ヴォイスも心地よいんだ。

外は穏やかに晴れた冬の朝。
ごちゃごちゃとご託を並べているうちにお湯が沸いた。
ゆっくりとコーヒーを淹れて、冬の休日を楽しむことにしましょう。


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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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