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♪昼間っから酔っぱらうための 《初夏編》

穏やかな初夏の休日。今日は完全休養日。
午前中こそ曇っていたものの、午後からは青い空がのぞき、洗濯物がよく乾きそうな風が吹いている。
何も考えず、昼間から缶ビールをプシュッと。
ココロが軽くなるような気持ちよい音楽を聴きたくなる。


セイリン・シューズ    ガンボ<SHM-CD>    昭和アーカイブス セカンド・ライン

Boz Scaggs    ミュージック・ファー・ヤ
  

Sailin’ Shoes/Little Feat
実はリトル・フィートの音楽の気持ちよさがわかるようになってきたのはわりと最近のこと。
20年位前に初めて聴いた頃は、このルーズでいいかげんなノリの気持ちよさがもうひとつしっくりこなかったのだ。その頃はきっと、もっと何かを求めて突っ走るような音楽が必要だったのだろう。
で、今更ながらリトル・フィートにやられてます。
ロウエル・ジョージのクレイジーなギターと歌、イチローじゃないけれど、「やっぱり何か持ってる」奴でなきゃ出せない魅力だと思う。

Dr. John’s Gumbo/Dr. John
湿気がずいぶん高くなってきて、そろそろ梅雨入りも間近だろう。
もう17、8年も前にもなる、訪れたニュー・オリンズはめちゃくちゃ蒸し暑かった。街の至る所で流しのようなストリート・ミュージシャンが客のリクエストに応えて音楽を鳴らし、夜にもなればあちこちのハコから様々な種類の音楽が聴こえてきた・・・ソウル、ブルース、ディキシーランド・ジャズ・・・扉は開け放されて路上で聞き放題で、店の横ではホームレスが踊り、それを追い払うポリスもまた踊る。
そんなニュー・オーリンズの土地柄そのままに、蒸し暑くてファンキーで泥臭いニュー・オーリンズ・クラシックの数々を、転がるようなリズムのいかれたピアノでプレイしてくれるDr.ジョン。どんどんイカれた気分になってくる。

SECOND LINE/久保田麻琴と夕焼け楽団
日本人がニュー・オリンズR&Bのカッコよさを演ろうとすると、なんとも下世話でバタ臭くなってしまった時代があった。けど、そのバタ臭さがなんともいい感じで、エスニック風味の珍味みたいに不思議な味わいを運んできてくれる。なんともいえない開放感に酒がすすむ。

Boz Scaggs/Boz Scaggs
ボズ・スキャッグスがまだお洒落になる前の泥臭い作品。
ほんとにブルースやR&Bが大好きで、黒人のように歌いたい、そんな純粋な憧れがとても爽やかな感情となって、まるで5月の風のように演奏のすき間から吹いてくる。その感じがとても心地よいのです。

Music fah Ya / Taj Mahal
とぼけた感じのブルースを、淡々と、飄々と、時に渋く、時にトロピカルに演奏してくれるタジ・マハル。どことなく捕らえどころのないたたずまい。昔は近所にひとりはいたような、昼間からご機嫌でワンカップ片手にふらふらしている酔っぱらいのおっさんみたいに、どこか腰が軽くて信用できない、けど、そのいいかげんさがいいのだ。


ルーズでテキトーでいいかげんな音楽に身を任せながら昼間からいい感じの酔いが回る。
めんどくさいことうっとおしいことややこしいこと残念なこと悲しいこと悔しいこと、生きてりゃいろんなことがあるけれど、とりあえずはぶっとばしてしまえ!ってこと、それがブルースの基本だ。
気持ちのよい音楽がそこにあり、とりあえず酔っぱらえる程度の酒がある。
さしあたっては他にいったい何が必要だろう?


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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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