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♪ボランティア、5年目

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金曜日の夜から月曜日の朝まで、現地一泊車中二泊の行程で陸前高田へボランティアに行っていました。
昨年の夏以来、一年ぶり。昨年同様に一般の方々の引率責任者で、参加者は下は11才から上は76才まで。夏休みということもあってお子さんが多かったのですが、特徴的だったのは、一度参加された方がはじめての方を連れて再度参加されるケースが多かったことでした。以前参加された奥さんがご主人を連れてこられたとか、お母さんが二度めはお子さんを、三度めはそのお子さんがお友達も連れて、みたいな。

あの津波から4年半、東北の被災地の情報がメディアにのることはずいぶん減ってしまいました。
「ボランティアなんてまだやってるの?まだ必要なの?」なんてお声を聞くこともあります。場合によっては何だか偽善者的な言われ方をすることもあります。
陸前高田に関して言えば「希望の架け橋」という名の巨大ベルトコンベアが旧市街地にはりめぐらされ、山を切り崩した土砂で土地のかさ上げを行っている広大な土木工事現場で、実際、被災直後に必要だった瓦礫の片付けや食糧・物資のお届けなどの仕事はありません。私たちがやってきた仕事も、グラウンドの草引きとか、オイルを取るために植樹した椿の苗木の周りの草引きとかそういう地味な仕事ばかりです。その上ずっと小雨で作業量自体も当初より縮小しました。参加者の中にも物足りない感を感じられた方もおられたかもしれません。
それでも、ボランティアに行く意味はあると思っています。
帰りのバスの中で僕は「作業量の多い少ないじゃないんです。来て、見ただけでもうすでに80点なんですよ。」って皆さんに伝えました。
被災した方々は今、先の見えにくい暮らしの中で「もう忘れられてしまった。」と感じておられます。ボランティアが来ることそのものが「忘れていませんよ」という大きなメッセージになるということがひとつ。
もうひとつは、足を運んでその場に立って、自分の目で見ること、感じることが、この次にどこかで必ず起きる災害のときに必ず役に立つ、ということ。一人一人が何かが起きたときに、この街で起きたことを思い出して自覚的に行動することで、必ず被害を少なくすることができるはずなのです。
だから、来て、見ただけでもうすでに80点。参加して感じたことを少しでも周りの方に伝えることができれば100点です。

参加される皆さんはほんとに偉いなぁ、と思います。
普通、夜行バスで14時間、って聞いただけで尻込みしてしまいますよね。
僕は元々は勤務先の事情で半ば強制的に参加したのがきっかけで、実際自分の目で見て関わりができたら他人事に思えなくなって結果的にはほぼ毎年行っているのですが、そもそもそういうきっかけがなければ自分からすすんで行ったかどうか。
でも、一度参加された方のリピートはものすごく高いようで、それはやっぱり楽しいからだと思います。
ボランティアで楽しいなんて不謹慎でしょうか。
でも、楽しくなければ長く続けることはできないのでは、と僕は思っています。
個人的には、最初はまったく見ず知らずの人たちが、同じものをみて同じ作業をして、時間と空間を共有する中で、少しずつ打ち解けあっていくのを見るのがすごく楽しい。
人間ってそういうことができる生き物なんだな、って。
困ってる人がいれば手を差し伸べ、困ったときには誰かの力を借り、そうやって生きていくのが人間なんだな、って思えて、なんだかとてもほっとする気持ちになれるんです。
ボランティアに行くことなんて偉いことでもなんでもなくって、そういう楽しみのために行く、その結果少しばかりはお役にもたてる。それでいいんじゃないかと思っています。

あいにくヘヴィーな仕事が一気に山場で今日も休みなく出勤。
疲れてはいるけど、気分は清々しいです。
なんとなく、こういう気分。
カーティス・メイフィールド。

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The Best Of The Impressions / The Impressions

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コメント

[C2638]

Bach Bachさん、こんばんは。ありがとうございます。
うーん、人を助けると言っちゃうと大袈裟かも、ですね。楽しみですることが結果として少しでも助かると思ってくれる人がいてくれたならラッキー、くらいのもんです。重く考えるとかえってしんどくなっちゃいますからね。
自分自身としては、いつか自分の周りで起こるかもしれない災害のことを知っておきたい、という気持ちが強いです。興味本意でのぞき見するわけにはいきませんから、かわりに労働してくる、というような感じでしょうか。

[C2637] 素晴らしいです

本当に素晴らしいです。私自身が、家賃の支払いや自分の今日のごはんにありつくことで手いっぱいなのでなかなかボランティアまでたどり着けませんが、「人を助ける」という考え方、そしてそれを実践できる人は素晴らしいと思います。

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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