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♪EXILE ON MAIN STREET

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Exile on Main Street / The Rolling Stones

Rocks Off
Rip This Joint
Shake Your Hips
Casino Boogie
Tumbling Dice
Sweet Virginia
Torn And Frayed
Sweet Black Angel
Loving Cup
Happy
Turd On The Run
Ventilator Blues
I Just Want To See His Face
Let It Loose
All Down The Line
Stop Breaking Down
Shine A Light
Soul Survivor

大学生になって京都で下宿をはじめ、2年になってからレンタル・レコード店のバイトを見つけた。
これはもう、自分にとっては趣味と実益を兼ねた最高のアルバイトでした。
店にあるレコードは聴き放題、掛け放題、借り放題。最新の新譜はもちろん、名のあるバンドの名作も隠れた名盤もこのバイトをしていなければどれだけ聴く機会があったか。ツェッペリンがいいな、と思ったら即ファーストから「Coda」まで順に聴けて、清志郎が影響を受けたのがオーティスだと聞けばすぐにオーティスが聴けて、という素晴らしく恵まれた音楽環境でした。
そういう流れでこれも順に遡って聴いていったストーンズの数々の作品。
「メインストリートのならず者」もこの頃に聴いているのだけれど、実は最初は全然いいとは思えなかった。モコモコで団子みたいなこもった音質にピンとこなかった、というか、すごく雑な作りのアルバムに思えたんだな。
このアルバムのすごさにピンときたのは25を過ぎてからだった。
その頃はもう最新の音楽シーンへの興味はずいぶん失せて、古いブルースやR&Bを聴き漁っていた頃。
で、ある時思い出してコイツを聴いてみたら、目からウロコが落ちたようにめちゃくちゃかっこいいーってなって(笑)。
1曲目“Rocks Off”からラストの“Soul Surviver”まで、どこからどう聴いてもかっこいい。どこからどう聴いてもしびれる。
あ、そうか、このアルバムはブルースだったんだ、ってその時やっとピンときた。
間に「サタニック・マジェスティーズ」や「ベガーズ・バンケット」や「レット・イット・ブリード」が入るから混乱するけれど、ファーストの8年後に出たセカンド・アルバムがこれだったら、と考えると納得がいく。元々ブルースとR&Bのコピー・バンドとしてスタートしたストーンズが、ストーンズなりに8年がかりで自分達流に熟成させたブルース/R&Bを演ったのがこれだったんだ、と。
つまりは原点回帰。或いは「俺たちが演ってきたのはずーっとこういうブルースだ」という宣言。
時代はプログレやハード・ロックが幅をきかせていて、クイーンやグラム・ロックなんかも出て来て、まだまだロックは進化し続けていくということが信じられていた時代。或いは熱い政治の季節の終わりとともに内省的なシンガーソングライターたちが赤裸々な気持ちを歌っていた時代。そんなときに、奴等は「俺たちはずっとこれだ。」ってことを言い切ったのだからすごい。俺たちは進化なんてしない、俺たちのブルースを演る、と。
転がる石ころなんてバンド名を持ってはいても、実はストーンズにはブルースという確固としたベースがあるのだ。
そのベースを持ったまま転がっていこう、っていうんだからそりゃ怖いもんなしだわなー。

日和らずに、時代に媚びずに、貫き通したものだけが時代を越えて生き永らえることができる。
その証拠に、今やプログレだってハード・ロックだって、マニアがマニア向けにしか聴かない退屈な演奏ばかりで当時の音源なんて古くさくって聴けやしないのに、ストーンズは未だに全世界に対して圧倒的な影響力を持っている。そして、45年近くも前の録音が未だにビンビン響く音として鳴っている。
ストーンズが世界最高のロック・バンドだと言われる確かな証拠はこういうことだ。

と、まぁ、そんなふうに納得した25歳の僕は、日和らず媚びず貫きながら転がるんだ、ということを心に誓ったわけです。
もちろんその道のりはとても難しいのだけれど(笑)。
ただ、原点となる拠り所があるということはとても心強い。
ストーンズにとってのブルースが僕らにとってのストーンズ。
いつでも戻ってこられる原点があれば、戦いはそうビビるものでもないのはずだ、って気にさせてくれるのですよ。



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コメント

[C2777]

これはジョンとは逆にこれからもしょっちゅう聴くだろうなー。
ロックンロールの、ブルースの、かっこよさがぜんぶここに詰まっている感じがします。
  • 2016-02-26 23:03
  • goldenblue
  • URL
  • 編集

[C2773]

背伸びして聴いて判らなくて後からだんだんわかることってありましたよね。
俺にとってストーンズはその最たるバンド。
好きなアルバムも曲も10代の頃と全然違う。

[C2769]

Okadaさん、こんばんはー。
レンタルレコード店のバイトは、ほんま趣味と実益を兼ねたいいバイトでした。時給は750円くらいでしたが、レコードへの出費が抑えられて何でも聴けるってのはありがたかったです。今のTSUTA○さんはどの店舗でも同じような品揃えでおもしろくもなんともないけど、当時はお店によって個性もあったし。
確かに今は何でも聴けるけど、当時はいくら探しても見つからない、聴いたことのない名盤がいっぱいありました。だから感動も、はずしたときのがっかりも大きかったけどね、今と比べてもあんまり意味はないけど、ラッキーな時代に育ったんでしょうね。


  • 2016-02-24 21:22
  • goldenblue
  • URL
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[C2768]

名盤さん、こんばんはー。
これはね、最初はなかなかピンと来なくて普通だと思います。あるとき突然めっちゃかっこよく聞こえだした、って感じでした。
ストーンズの数ある名盤の中でも異色なくらいのすごいアルバムだと思いますー。
  • 2016-02-24 21:14
  • goldenblue
  • URL
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[C2767]

レンタル・レコード店のバイトは羨ましいですね。
今となっては気になる音楽が何でもかんでも手軽に手に入る時代ですけど、当時は聴きたくてもお金が無くて簡単に買えないとか、地元の店には品揃えされてなくて、買いたくてもすぐに買えないとか、新しいレコードを聴くという事が、ちょっとしたイベントみたいな感じだったような気がします。
今と昔、音楽生活的にどっちが幸福かといえば、悲しいかな昔の方が刺激的で楽しかった気はしますけどね。
それは時代のせいじゃなくて、年齢のせいなのかもしれないけど...。
いずれにせよ、そんな時代にストーンズが自分のアンテナに引っ掛かったのはラッキーだったと思います。
まさしく原点ですよね。

[C2766]

初めて聴いたときは、シングル曲とアコースティック・サイドの曲以外はピンときませんでした。
しかし繰り返し聴いているうちに、このアルバムの正体が分かってきました。
当初は『スティッキー・フィンガーズ』の方がいいな、と思いましたが、今ではこれがイチバン好きなアルバムです!

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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