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♪R&B黄金時代の125曲 Disc4

1963年~65年。アトランティックとモータウンを中心にした大ヒット曲のオン・パレードであります。
“Walking the Dog”、“Pain in My Heart”、“If You Need Me”、“Harlem Shuffle”、“Down Home Girl”と、ここにもストーンズがカヴァーした曲がいっぱい。
テンプテーションズの“Don't Look Back”はミックがピーター・トッシュのアルバムでデュエットしていたし、デュエットといえばライヴ・エイドでミックとデヴィッド・ボウイーが共演した“Dancing in the Street”もあるし。
捨て曲なしのこの時代、聴いてるとついついビールをおかわりっ、ってな気分になってしまいます。

76 . See See Rider / La Vern Baker (1963)
78 . Walkin' the Dog / Rufus Thomas (1963)
77 . Pain in My Heart / Otis Redding (1963)
79 . If You Need Me / Solomon Burke (1963)
80 . So Much In Love / the Tymes (1963)
81 . It's All Right / the Impressions (1963)
82 . Harlem Shuffle / Bob & Earl (1963)
83 . Heat Wave / Marta & the Vandellas (1963)
84 . Mercy, Mercy / Don Covay (1964)
85 . Hold What You've Got / Joe Tex (1964)
86 . Mr. Pitiful / Otis Redding (1964)
87 . People Get Ready / the Impressions (1964)
88 . Oh, Pretty Woman / Roy Orbison (1964)
89 . Down Home Girl / Alvin Robinson (1964)
90 . It's All Over Now / the Valentinos (1964)
91 . I Can't Stand it / Jerry Butler & Betty Everett (1964)
92 . A Song Called Soul / Gene Chandler (1964)
93 . Dancing in the Street / Martha & the Vandellas (1964)
94 . Baby, I'm Yours / Barbara Lewis (1965)
95 . Iko Iko / the Dexie Cups (1965)
96 . In the Midnight Hour / Wilson Pickett (1965)
97 . The Tracks of My Tears / Smokey Robinson & the Miracles (1965)
98 . Don't Look Back / the Temptations (1965)
99 . Searching for My Love / Bobby Moore & The Rhythm Aces (1965)
100 . Barefootin' / Robert Parker (1965)


Otis Redding - Pain in My Heart  solomon-burke-cry-to-me-300x300.jpg  don-covay-mercy.jpg

■なんといってもやっぱりオーティスは別格。
決して上手いシンガーではないし、暑さだってひけをとらないシンガーがゴロゴロいるのだけれど、やっぱり刷り込み的にオーティス。曲そのものもとてもいいですよね。
アトランティックには山ほどグレイトなシンガーがいるけれど、ひときわ風格を感じるのがソロモン・バーク。イメージとしてはブンブン力で振り回すホームラン打者、スイングするだけで観客席がどよめくようなものすごーい重量級の存在感。
一方でちょっとスレた裏通りのチンピラ的な印象があるのがドン・コヴェイ。ディープさは薄いけれど、こすっからくてクレバーでひねりがきいていて、歌い方からしてミック・ジャガーが強い影響を受けたことがわかる。

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■モータウンのたくさんいたガール・グループの中でも、かわいらしさやおしゃまさではなく直球でガンガン勝負していた印象があるのが、マーサ&ザ・ヴァンデラス。“Dancing in the Street”での世界中のストリートでダンスが始まりそうなあおり感もいいし、やっぱりフーもジャムも演っていた“Heat Wave”は最高っす。
ブリティッシュ系でのソウルのカヴァーといえば忘れちゃいけないロッド・スチュワートで初めて知ったのがインプレッションズ。
南部のソウルとは対照的なクールでインテリジェンスのあるサウンドとコーラス。ゴスペル的というか、キリスト教徒ではない自分でも敬虔な気持ちにさせられてしまうのだが、上からのお説教という感じではなく心から湧き出たものという感じがする。神に祈らざるをえないような底辺の暮らしへの共感やその状況への怒りが歌の底にある。
表面的にはまるで正反対のいかがわしい表現が多いニューオリンズのR&Bだけど、根本のところでは同じなのかな、という気がします。

■で、こういうディープなソウル・ナンバーに混ざって実はこっそり大好きなのが、バーバラ・ルイスの" Baby, I'm Yours"。
そんなに大好きってこともなかったはずなのに、ついつい気になってしまって、頭の中で一度なりはじめたらついついずーっと脳内リピートしてしまうような曲ってありません? これはそんな感じの一曲。
軽くて白っぽいストリングスの入ったアレンジ、歌詞も実にたわいないありがちなラブ・ソングで、ディープじゃない、ソウルフルじゃない、でも、なぜかグッと来てしまう、深いところで心を揺すぶられてしまうのです。
ポップスの心地よさと、ドゥー・ワップの青春っぽさ、そしてバーバラ・ルイスさんのキャラクターの持つ愛らしさ。
そして、ポップスの作りでありながら、やっぱりソウル・ミュージックとしか言い様のないブルージーな感情が絶妙にブレンドされている。

DISC5に続く

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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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