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♪本当のことなんか言えな~い♪

このところ些細な怒りというか個人的なグチばっかりブログでぶちまけているような気がするけれど、もう一本書いてみたい。

新型インフルエンザの流行で、ひとつだけありがたいことがあった。
不要不急の集会の自粛、ということで今度の土曜日に予定されていた研修会が中止になったのだ。
このところほんとハードワークで疲れ気味、土曜日も出勤かよ・・・と今から憂鬱だっただけに朗報だ。
この休日出勤、もちろん無給、代休保障もない。名目上は「自主参加」だけれど、出欠確認され欠席する場合は理由まで報告しろ、などという理不尽な研修会。
誰もが「あぁぁ、嫌だなぁ」と思いながら、「そんなのおかしいでしょ!?」とは言えない。そのことがどういう結果を招くかよくわかっているから。

今、事業の業績は非常に芳しくない。
お偉方は「戦時」などという物騒な言葉を使って現場の士気を上げようとするのだけれど、この言葉はどうも気に食わない、とういかはっきり言って虫唾が走る。
「戦時」という言葉の下に、当初目標を大きく上乗せする修正目標が提案された。数字だけ見ればかなり無茶な数字だ。会議では「できない、無理、ではなく、どうしたらできるかの視点で建設的な意見を出してほしい。」と上司が言う。そのこと自体が、すでに反対意見など受け付けないという意思表明みたいなもんだ。
で、誰もがあぁだこうだとわかったようなわからないような意見を言うのだが、会議が終わった後には「あれ、無理やんなぁ?」みたいなボヤキが飛び交うわけで・・・でも誰も正面切って反対とは言わない。すでに「言えない」のだ。
まさに“♪本当のことなんか言えない/言えば睨まれる”(『言論の自由』)って感じだ。

その昔、この国は、たくさんの国を敵に回して大きな戦争をやった。
そのときも、多くの人が「勝てそうにない」「やめておきべきだ」とうすうす感じていたはずなのに、なだれ込むように戦争に突入してしまった。崇高な大義名分の前に、誰も「戦争反対」とは言えなくなってしまったのだ。
戦争をする側の論理はとかく勇ましい。アジアの解放だ、民族の誇りだ、と高々と旗を掲げる。戦争はよくない、という論理を弱腰と決め付け、自己中心的だとなじり、戦わなければ愛するこの国は蹂躙されてしまう、それでもいいのかとあおり、あげく非国民だと罵る。
今「戦時」という言葉を使って鼓吹する側の論理も同じだ。「今がんばってこの情勢に立ち向かわない限り雇用を守ることは出来ない。これはみんなが幸せになるためだ。」と、社員のため全体のためを前面に出し、返す刀で「今弱気になってこの難局を乗り切れず賃金カットやリストラが始まってもいいというのか?そんなことならお前が辞めろ。」と切って来る。だから誰もうすうすは無理と感じていながら逆らえない。「贅沢は敵だ」のスローガンよろしく「残業は敵だ」とし、その一方で今まで以上の業務を「その気になってやればなんとかできる」と具体策のない精神論で押し付けてくるのだ。
そうか、「戦時」という言葉は、そういうことも含めてか・・・などと妙に納得する。
であれば、今は、せいぜい赤狩りにあわないように、少し言葉を潜めておくしかない。
勝っても負けても戦争は非常に損失が多いものだ、ということを僕らの社会は充分学習してきたはずなのにな。


コブラの悩み(紙ジャケット仕様)

コブラの悩み/RCサクセション

今日の音楽も清志郎。
清志郎が亡くなった時の報道ではずいぶんと「反骨」だの「反戦」だのといった言葉が使われた。
何言ってんだ、と違和感を感じながら聞いていた。
そういう奴に限って、あの頃散々「けしからん」と眉をひそめてたんじゃないのかい?

このアルバムの最終曲『君はラブミーテンダーを聴いたかい(スペシャル・ショート・バージョン)』でも清志郎は“♪君はラブ・ミー・テンダーを聴いたかい?あの歌は反核の歌じゃない・・”と歌っているじゃないか。(レコードでは反・・・の後、カセットテープを切られるように歌が止められる。「COVERS」の発売中止を皮肉った清志郎なりのブラックユーモアに当時爆笑したものだ。)
清志郎がずっと歌っていたのは、「やりたいことをやってシアワセに生きたい」ってことだけだったのだと思う。キュートなラブソングも、過激なアジテートソングも、根っこは同じ、こんなことを歌いたいと思ったから歌った、ただそれだけなのだ。そして「やりたいことをやってシアワセに生きたい」という願いをを邪魔する最たるものとして「反核」や「反戦」を歌ったのだ。若者特有の“理由なき反抗”みたいな「反骨」とか、思想かぶれで、手垢にまみれたシュプレヒコールばっかり繰り返してる「反戦」とはまるで違うのだ。

♪頭の悪い奴等が/圧力をかけてくる/あきれてモノが言えない/またしてもモノが言えない
 (I Shall Be Released)

まぁ、いい。
頭の悪い奴等と正面から喧嘩してもろくなことはない。それこそ奴等の思うツボなのかもしれない。
ここは、清志郎みたいに、ユーモアで切り抜けるべきだ。
世間や会社なんてどうでもいい、個人的なシアワセを手に入れるために、楽しくやっていこうと思う。
そのためのエネルギーをわけてもらいたくて、明日も清志郎を聴くことにする。


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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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