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♪FOR THE GOOD TIMES

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For the Good Times / Little Willies

I Worship You
Remember Me
Diesel Smoke, Dangerous Curves
Lovesick Blues
Tommy Rockwood
Fist City
Permanently Lonely
Foul Owl On The Prowl
Wide Open Road
For The Good Times
If You've Got The Money I've Got The Time
Jolene

2012年に発表されたリトル・ウィリーズのセカンド・アルバム。
リトル・ウィリーズは2006年にデビューしたニューヨーク出身のバンドで、ウィリー・ネルソンをはじめとするカントリーのカバーを中心に自作曲も織り混ぜて、古いスタイルのカントリーへのリスペクトを都会的な洗練されたセンスを交えて表現するバンド。そもそもは、それぞれがプロとして活動しているミュージシャン同志が仕事ではなく楽しみとして始めたセッションがバンドなんだそうで、ファーストも大好きだったけど、まさかセカンドが出るとは思わなかった。
メンバーは、Dan Rieser(Dr)、Lee Alexander(B)、Jim Campilongo(G)、そしてツイン・ヴォーカルのRichard Julian(G,Vo)とNorah Jones(P,Vo)。Norah Jones?、そうでした、あのノラ・ジョーンズがメンバーの一員として参加するバンドでもあります。

どこか憂いを含みつつ、のびのびと歌うノラのヴォーカルはもちろんなんだけど、このバンドの魅力はノラだけじゃない。
数曲でリード・ヴォーカルをとるリチャード・ジュリアンの存在感がいい。“Lovesick Blues”や “Parmanently Lonely”といったスロウなんてグッとくるなぁ。そっと入ってくるノラのコーラスがまた素敵で、ベタながら泣きそうになるくらい美しいし、フィーリングがぴったり合っている。
リズムの緩急が楽しい”I Worship You”や気だるいムードを醸し出す“Four Owles on the Prowl”、運動会ででも鳴っていそうに能天気でゴキゲンな“Tommy Rockwood ”やノラのシャウトがカッコいいロックンロールっぽいリズムの”Fist City”などなどバラエティに富んだリズムを操るリズム隊は地味ながら渋い仕事をビシッと決めてくれるし、ギターのジョン・カンピロンゴの凄腕も注目。
元歌はウィリー・ネルソンをはじめ、クリス・クリストファーソン、ジョニー・キャッシュらの有名曲らしいんだけど、知っていたのはドリー・パートンの”Jolene”くらい、とカントリーのことはまるで疎いのですが、とにかく気持ちのいい音なんだなぁ。
楽しみとしてのセッションから始まっただけあって、肩の力の抜けた演奏がいい。
リラックス・ムードで、ぼんやりと哀愁に満ちてふんわりと楽しい。
特に落ち着いた秋の日には最適の心地よさですね。

  そんな悲しい顔をしないで
  もう終わってしまったこと
  でも人生は続いていく
  この古い世界は回り続ける
  一緒に過ごせた時に感謝しよう
  燃えてしまった橋を眺めていても仕方がないさ
       (For the Good Times)

よく晴れた水色の空を見上げながら、ひっそりと聞こえてくる音に耳を澄ませていると、楽しかったこと、悔しかったこと、嬉しかったこと、悲しかったこと、いろーんなことが次から次へと湧いてきては、高いところを流れるうろこ雲みたいに流れていく。ひとつひとつのことがふっと思い出されては、泣き出しそうにきゅっとせつなく、それでいて何もかも赦してしまえそうな広々とした気分になれる。いろーんなことがあったけど、まぁーいっかー、みたいな、ね。
ある種のココロのお洗濯、ココロの虫干し、みたいな感じかな。
また明日から、気負わずぼちぼちでいいから、普通に生きていけばいいよなー、と。



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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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