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♪THE EVERLY BROTHERS GREATEST HITS

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Greatest Hits / The Everly Brothers

Bye Bye Love
I Wonder If I Care As Much
Wake Up Little Susie
This Little Girl Of Mine
Should We Tell Him
All I Have To Do Is Dream
Claudette
Bird Dog
Devoted To You
Problems
Love Of My Life
Take A Message To Mary
Poor Jenny
('Til) I Kissed You
Let It Be Me
Since You Broke My Heart
When Will I Be Loved
Be-Bop a Lula
Like Strangers
Brand New Heartache
I'm Here To Get My Baby Out Of Jail
Hey Doll Baby

blue(以下b):「えらい爽やかなん聴いとるね。」
golden(以下g):「春だからねー。エヴァリー・ブラザーズは、サイモン&ガーファンクルやビートルズの美しいハーモニーは彼らがお手本だったと言われている偉大な兄弟デュオなんですよー。」
b:「そうらしいね。」
g:「ローリング・ストーン誌の選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティストでは33位に選ばれ、1986年から始まったロックの殿堂では、チャック・ベリー、ジェームス・ブラウン、レイ・チャールズ、サム・クック、ファッツ・ドミノ、バディ・ホリー、ジェリー・リー・ルイス、リトル・リチャード、エルヴィス・プレスリーと並んで最初の10アーティストに選ばれたという偉大なグループなのですよ。」
b:「いや、それは知ってんねんけど、俺はちょっと苦手やわ。」
g:「そう?」
b:「甘すぎる。軽すぎる。」
g:「ま、確かに甘いし、軽いけど。そこがいいところなんですけどね。」
b:「なんか、ビッグネームっていうだけでいいもんだと信じこんでへん?」
g:「そ、そんなことはないけど・・・」
b:「いやぁ、なんちゅーかね。こんだけ爽やかに演られるとね、もっとあるやんか、ドロドロしたもんとか、ぐちゃっとしたもんとか、うわぁぁぁーって叫びたいようなこととか。」
g:「うーん。」
b:「そーゆーもんが表現されてこその音楽やと思うわけよね、そーゆーもんが表現されてこそのロックンロールなんよ。基本パンクとブルースで育ってきた俺としては。」
g:「わかるけど。」
b:「ぶっちゃけカントリーやん。白人の中流以上のお坊ちゃんが、流行りのロックンロールを若者向けにちょっと採り入れてみました、ってな商売臭とかね、僕たちちょっと不良っぽいいこともできるんです的なにやけた優等生臭がすんのやわー。」
g:「まぁ、確かにね。そう言われると。」
b:「例えば“Be-Bop a Lula”なんて聴いてみればわかるけど、ジーン・ヴィンセントの元歌にあるエグさとかいやらしさとか、全部消えてしもうてるんよね。」
g:「うーん、そりゃそういう見方もあるだろうけど。でもね、あのエグさを受け付けられない当時の、まぁいわゆるお坊っちゃまな白人少年たちに、ロックンロールの魅力をわかりやすく紹介した、という功績はあると思うな。」
b:「せっかくの味を薄めてな。」
g:「そう、薄めて。それ、大事なことなんだよ。相手の立場に立って、相手の到達度合いに合わせて薄めてやる。本質は変えずに、相手先に受け止めやすくする。これはメッセージを伝える上では大事なことですよ。ある意味コミュニケーションの基本っていうかね。」
b:「なんか現実でそういうこと言いたくなることあったん?」
g:「ハハハ、それはまあ置いといて。」
b:「なんかあったな(笑)。」
g:「ジョン・レノンは、そもそも子供の時からアウトローのはぐれ者だったから、同じように社会からつまはじきにされた憂さをぶっとばしてくれるロックンロールや共感できるブルースに惹かれたんだと思うんだよ。でも、そういう世界だけでロックンロールが完結していたとしたら、それはマニア向けのマイナーな音楽に留まっていて、多分僕たちの耳に届くことはなかったんじゃないのかな、ってね、どうだろう。」
b:「むむむ、、、そう来るか。」
g:「だって、そうだろ?」
b:「まぁな。」
g:「まぁ、意固地にならずに素直に聴いてごらんよ。メロディーもハーモニーももちろんきれいなんだけど、それだけじゃない、例えば“Bye Bye Love”のギターのカッティングのかっこよさとか、“Claudette”のノリのよさとか、ちょっとしたシャウトやビートの中にあるロックンロールな魅力に気づくと思うけど。」
b:「うーん、なんか悔しいけど、おっしゃるとおりやわな。」
g:「似合うと似合わないとにかかわらず、爽やかってのは悪いことじゃないよ。ポップであることも。」
b:「似合うと似合わないとにかかわらず、って、ぶっちゃけ似合わんよ。」
g:「それは知ってる(笑)。」
b:「まあ、そういいつつ俺も嫌いじゃないよ。“All I Have to Do is Dream”とかね、ああいうロマンチックなの。」
g:「やっぱり好きなんじゃない。」
b:「(笑)。」
g:「似合ってないけどね(笑)。」
b:「それはお互い様やろー!」



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Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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