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♪VOLUME ONE

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Volume One / The Honeydrippers

I Get A Thrill
Sea Of Love
I Got A Woman
Young Boy Blues
Rockin' At Midnight

ザ・ハニードリッパーズが1984年に唯一発表した5曲入りのミニ・アルバム。
「ツェッペリン解散以来初めてロバート・プラントがジミー・ペイジと共演」とか「プラント、ペイジ、ベックのスーパー・グループ」なんて当時はけっこう話題になったけど、実際のところはあくまでロバート・プラントのソロ・プロジェクトだった。
当時明かされていなかったクレジットは、WikipediaによるとDave Wacle(ds)、Wayne Pedziwiatr(b)、Paul Shaffer(p)、Nile Rodgers(g)という面々に"Rockin' at Midnight"でKeith Evansというプレイヤーがサックスを吹いていて、ジミー・ペイジは"Sea of Love" と"I Get a Thrill" 、ジェフ・ベックは"I Got a Woman," と"Rockin' at Midnight"での参加で、実際のところ夢の共演でもなんでもなかったんだけど。
まぁ、そういうことはこのレコードに収められた曲の素晴らしさとはあまり関係ない。
ツェッペリンはどちらかというと苦手なんだけど、このアルバムでのロバート・プラントはとにかくかっこいい。若い頃に大好きだったんだろうR&Bやロックンロールを気持ち良さそうに歌っている。それこそプレスリーにでもなりきったようなかっこよさなのだ。

レイ・チャールズの“I Got A Woman”やロイ・ブラウンの“Rockin' At Midnight”もノリノリだし、ベン・E・キング“Young Boy Blues”もめっちゃせつなくていい。そして、ゾクゾクするくらいセクシーでロマンチックな“Sea Of Love”。
この当時のロバート・プラントなんてとうに富も名声も得て、胸をかきむしるような切なく甘酸っぱい思いなんてきっとするはずもないのに、こんなにも情感豊かに、思春期のような感情を伸びやかに表現できる、っていうのはほんとすごいよなぁ、って当時思っていたのだけれど、年を重ねてくるとなんとなくわからないでもない。
年をいくら重ねても、少年時代の自分、思春期の自分っていうのは消えていなくなってしまうわけではないんですよね。
それこそ地層のように積み重なっていく。普段、表側からは見えないし、またあえて見せないようにするような技術を習得したりもしているんだけれど、自分の中にはいつもいて、意外と簡単に呼び戻すこともできるもんなんだな、と。
そういう若き日の性質は特にその当時に好きだった音楽と深く結びついているから、音楽を介せば尚更簡単に呼び戻せる。
あー、大人ってこういう構造でできているのか、なんて今さらながらわかった気がして、当時の大人たちも、オフィシャルの場や子供や若者に接する場ではそれなりに無理して、裏ではときどき子供に戻ったりしていたのかな、なんて思ったりします。

今、このレコードを聴くと、音楽を通じてロバート・プラントの50年代の青春期を追体験するような気分になれるから不思議ですよね。
金もなく、やんちゃでギラギラしたものを抱えながら、けっこう小さなことにときめいたりキュンとしたりうじうじしたり。
あ、でも、今も実はそんなに変わっていないのかもしれないな、自分が自分で大人になったと思い込んでいるほどには(笑)。



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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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