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♪世界は誰かの仕事でできている

「世界は誰かの仕事でできている。」というのは、缶コーヒーか何かのキャッチ・コピーだっただろうか。
なるほど、確かに世界は誰かの仕事でできている。
今文字を打っているパソコンは、誰かのアイデアによって発明され、誰かによって運ばれた原料をもとに誰かの手によってそれぞれの部品が組み立てられた末に今ここにある。今朝僕が食べたパンは遠くカナダの農家が植えた小麦を、誰かの手によってその農家が購入したコンバインによって刈り取られ粉に加工され、といったことからパン工場の人、トラックの運転手、お店の人、そういった様々でたくさんの人の手を経て僕の手元に届き、消化された。
自分の仕事も、そういった何らかの形で誰かの暮らしに何らかの貢献をしているはずなのだけれど、一方で何かの誤りがあるとそれはとてもたくさんの人やその人の暮らしに大きな迷惑や戸惑いや不信や怒りを与えてしまうことになってしまう。
そういうことを考えるとちょっとぞっとすることがある。
責任重いな、テキトーなことできないな、と。

10年を迎えたJR福知山線の事故。
普通に公共交通機関に乗り合わせていただけなのに、なんであんな目に?
あれは決して不運な他人事ではなかった。いつ自分自身の身に降りかかっても、それから身近な誰かの身に降りかかってもおかしくはない事故だった。
仕事だからこそ、責任は重いですよね。

自分の仕事がその結果としてどういう人に対してどのようなことをもたらしているのか。
そういうことを想像することを求められず、目の前の、目に見える範囲の結果、目に見える範囲の人の反応しか見えなくなってしまうようなことが積み重なっていった末に、あのような事故につながる組織風土ができあがってしまうのだろうか。
自分の仕事がどんな人にどのように貢献しているのか。
そのことは想像力を働かせないとなかなか見えにくいことだ。
でも、だからこそ大切なことだと思う。自分の仕事に誇りを持つためにも。

I'm So Ploud : The Impressions

インプレッションズの“I'm So Ploud”には、I'm so ploud of being loved by youというフレーズがある。
あなたから愛されているから、僕は誇りを持って生きることができる。
愛されていることを知ること、誇りを持つこと、そのことを想像する力、ほっておくとつい見失なわれれてしまいがちな、成果と効率重視では踏み潰されてしまいがちなそういうことを大切にすることが、結果として平和で快適な暮らしを生み出すのだと思う。

BEST ONE
The Best of The Impressions / The Impressions


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[C2536]

yuccalinaさん、こんにちは。
>当たり前のことへの感謝を忘れなければ、心の平穏は保てるように思います。
そうですよね。お互いに敬意を持てるような意識さえあればたいていのことはうまくいくはずなんですがねー。
カーティス・メイフィールドのインプレッションズは、この時期とくに心地よいです。ゆるゆるで説教じみず、でも背筋がピンと伸びる感じがします。

  • 2015-04-27 08:06
  • goldenblue
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  • 編集

[C2533]

こんにちは。
缶コーヒー「エメマン」CMのあのフレーズは、私も気になってました。ヨガではこの世は、良いことも悪いことも、あらゆる物事が結びつき、絡みあって成り立っていると言われていて、つまり因果応報ってことですよね。
また、自分にないものより、持っているものに気付きなさい、とも教えられてますが、当たり前のことへの感謝を忘れなければ、心の平穏は保てるように思います。

ちなみに、この曲はトッド・ラングレンのカヴァーで初めて聴いたんですが、カーティス・メイフィールド、やっぱり良いですね。
  • 2015-04-26 12:40
  • yuccalina
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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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