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♪ONE FOR THE ROAD

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One for the Road / Ronnie Lane & Slim Chance

Don't Try 'n' Change My Mind
32nd Street
Snake
Burnin' Summer
One For The Road
Steppin' An 'Reelin' (The Wedding)
Harvest Home
Nobody's Listenin'
G 'Morining

フェイセズを脱退したあとにロニー・レーンが残したスリムチャンスとの3枚のアルバムはどれも中古で高値がついていてなかなか手が出ないなぁ、と思っていたら、i-tunesで普通に聴けた。
ネット社会って凄いなー。

ま、それはともかくとしてのロニー・レーン。
なんとも言いようのないせつない気持ちに襲われたときは、いつもロニーの歌に救われる。
なんともやりきれないようなやわらかい後悔と、懐かしいようなくすぐったいような甘い気持ちがいっしょくたになったようななんとも言えない気持ち。

先日、高校のクラスの同窓会があった。
高校時代のことはほんとにいい思い出がまるでなくって、懐かしくもなんともなくって、同窓会なんて誘われたって絶対に行くもんか、ってずっと思ってた。ずっと音信不通でいいや、あいつどうしてるんだか、って思われるくらいでいい、いや、忘れ去られても構わないって思ってた。
多分、5年前ならきっと行かなかったと思う。
会ってみたいなと思う人が幾人かはいるにせよ、30数年もほったらかしにしてきた縁だし、たまたま同じ頃に同じクラスにいたということ以外に特に共通項もない人たちと当たり障りのない会話をしたってきっと虚しいだけだし、ちょっとやそっと話したくらいで、僕が30年のうちにたどってきた思いなんて共有できっこないよ、って。
でも、行ってみてもいいかもな、って気になぜかなってしまった。
なぜそう思ったのかは自分でもよくわからない。
でも、行ってみてもいいかもな、って思ったんだ。
なぜ自分がそう思ったのかに興味が出て来て、実際行くとどんな心境の変化があるんだろう、って思って、それで行ってみることにしたのだ。

自分でも不思議なくらい、楽しかった。
そこに集まっていたのは、それぞれに大人になった、今年で50歳になる大人たちだった。
みんなそれぞれにいろいろあってそれぞれにいろんな思いを抱えながら、それなりの大人になった同い年の人たち。
懐かしさはそんなになくっても、こうしてそれなりの大人になった人たちが、普段のしがらみはいったん置いて、高校生の気分に戻ってワイワイやっている。それってなんだかとっても素敵なことだな、って素直にそう思ったんだ。
この30数年の間にそれぞれでいろんなことがあっていろんな思いがあったんだろうけど、全部ノー・プロブレムだ、全部オーライだ、って素直にそう思えたんだ。
くすぐったいような甘い気持ちと、なんだか意地を張っていた頑なわだかまりがすぅーっと溶けてしまったようななんとも不思議なすっきりした気持ちと、なんだかつまらないことにこだわっていたのかもというやわらかい後悔と。
そんな気持ちをなんとなく心地よく思いつつ、酩酊した。
気がついたらもう終電が出てしまう時間だったのだけれど、でもなんとなくすぐに現実に戻りたくなくって、3次会まで飲んだあと、久しぶりにネットカフェで一夜を明かしたのだった。

I've had my friends
All them that come and ate with me
All them that come and drunk with me
I've had my friends
And there's been loads
All them that said they would stand by me
All them that said they could see what I could see
I've had my friends

And it's one for the road, yes it is
One for the cat's eyes, yes and
One for the white line
That's taking me back home
(One for the Road)

ロニー・レーンはいいな。
澄んだアコースティック・ギターの響きが、澱みを濾過してくれるように優しく響く。
遠く離れてしまった場所へ、優しく呼び戻してくれる。
全部赦すから、僕のことも赦してくれるかな。
そんな気持ちに優しく響く。




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コメント

[C2908]

Okadaさん、こんにちはー。
実は1年半くらい前にも同窓会テーマでロニー・レーンのこと書いてるんですよね。このなんとも言えない気分にはロニー・レーンがはまるのです。

実際、この人と高校時代にしゃべったことあったっけ?という方もたくさんいたのですが(向こうもそうだったかも)、同じような環境で同じ時代を過ごしてきた人、というだけで共感できることがいくつもあるものなんですね。
なかなかおもしろい体験でしたよ。

  • 2016-10-13 08:16
  • goldenblue
  • URL
  • 編集

[C2907]

お、これは大好きなアルバムです。
ロニーのオリジナルアルバムはどれも良いんですけどね、CDがちゃんと流通されてなくて変にプレミアがついてしまいますね。
そこは残念ですが、もうCDも廃れる一方だし、ネット販売やストリーミングサービスで聴けるならそれで良いのかな。

高校の同窓会、ぼくは卒業してすぐの同窓会には行きましたが、それっきりで、その後同窓会があったのかさえ知りません。
仲の良かった数名の奴とは今でも時々会っていますが、それ以外のクラスメイトはほとんど名前すら覚えていないようなぼくなので、同窓会があっても呼ばれないだろうなぁ、なんて思います。
でも、呼ばれるようなことがあれば是非行ってみたいな。
普段味わえない、楽しいひと時が過ごせそうな気がしますね。

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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