ゴールデンウィーク中はたくさん働いた。 まぁ、僕に限らず、ゴールデンウィークといえども多くの方が日常の業務に従事しているわけで実際のところどれくらいの方が長期連休の恩恵に授かっていたのかはよくわからないのだけれど、朝からの電車はガラガラだっらし道路もよく空いていたから、やっぱり多くの方がお休みだったのだろう。 そんな実感のないゴールデンウィークだから、大渋滞する高速道路のニュースなんてのもどこか遠い世界の出来事のように感じていたのだけれど、冷静に考えていくら1000円とはいえわざわざお金を払って渋滞に巻き込まれに行くというのは一体何なんだろうな。スムーズに走れなきゃわざわざ有料で高速道路に乗る価値はないんじゃないのだろうか。そもそもそんなにしてまで出かけたいところってどこなんだろうな、なんてひねくれたことをつい思ってしまう。経済効果があった、なんてお役人はほくそ笑んでいるようだけれど、本当に出かけなきゃならない、高速道路を使わなきゃならない人にとってはずいぶん迷惑な話だろう。 それはともかく、働き尽くめのゴールデンウィーク、それはそれで僕自身は納得しているのだけれど、ちょっと可哀想なのは娘。どこか遠くへ出かけなくても日常生活の中でもじゅうぶんに新しい発見やワクワクする楽しみはあるようでそれはそれなりにご機嫌に過ごしていたようだけど、学校休みで生活のリズムが変わってしまって、僕が夜中に帰宅しても目をらんらんと輝かせて起きていて「遊ぼう」とねだるのだ。 とはいえ、真夜中にわいわい遊ぶわけにも行かず第一僕も疲れているし次の朝も早い。 だから、寝かしつけるために、「本を読んであげよう」と布団に誘うことになる。 で、娘が一番はまったのがこの本、『郵便配達マルコの長い旅』。 ずいぶん以前に新聞の、毎日読んで聞かせる童話のコーナーに載っていたお話だ。 郵便配達マルコの長い旅/天沼 春樹 この本を選んだのは正直失敗だった。なにしろ面白すぎる。
ケラケラ笑って目をらんらんと輝かせて、もっと読んでとねだられる。これじゃあ寝かしつけにならない。
実際、読んでいる自分も目がさえてきてしまうくらい面白くて、もう一章もう一章と読んでしまうのだ。
物語は、セントタトル島という南の小さな島に住む郵便配達員のマルコが、ワラビーのトトに頼まれた友達への手紙を届けにはるかロンドンまで旅をする、という冒険譚。
ふと、自分自身も子供のころに、親が読んで聞かせてくれる物語をワクワクしながら聴いていたのだろう、という記憶がかすかに甦る。
今の歳になって改めて親には感謝しないといけないなと思うことがたくさんあるけれど、本を読むことの楽しさを教えてくれたことはその筆頭だ。本を読むことが習慣づくかどうかは、子どもの時にその楽しさに触れたかどうかは非常に大きいのだと思う。
娘のケラケラした笑い声を思い出しながら、わざわざ渋滞に巻き込まれてどうでもいいような観光地へ行くよりも、子どもにとってはワクワクする体験だったはずだ、と遠くへ連れて行ってあげられない自分を正当化することにする。
そんなこんなのゴールデンウィーク雑感。
BGMはRCサクセションの“I Like You”。
Baby a Go Go/RCサクセション
スポンサーサイト
http://goldenblue67.blog106.fc2.com/tb.php/100-bb328bc7
トラックバック
コメントの投稿