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Chuck Berry In Memphis/Chuck Berry

架空インタビュー「チャック・ベリー、メンフィス録音のアルバムをリリース」ー:チャックさん、こんにちは。今度のアルバムはメンフィスで録音されたそうですね。CB:まぁ、最近けっこうメンフィスの連中がええ音出しとるからな、ちょっと気分転換にはええやろ、思うてな。ー:オーティス・レディングやウィルソン・ピケットなど、エキサイティングなソウルですよね。CB:まぁ、ワシのエキサイティングさには足元にも及ばんけどな、ワ...

Electric Mud/Muddy Waters

サム・クック、レイ・チャールズ、ジェームス・ブラウン、ジャッキー・ウィルソンと大御所が続き、さらにチャック・ベリーまで引っ張り出してしまったからには、ブルース界の巨人マディ・ウォータースもリストアップしておかないわけにはいかなくなる。ということで、60年代後半時期のマディの作品、68年の『Electric Mud』を。名曲“I Just Want To Make Love To You”や“I'm Your Hoochie Coochie Man”や“Manish Boy”を、ロックっ...

歯医者、もしくは身体的苦痛について

親に感謝しないといけないと思うことはたくさんある。好き嫌いなくなんでも食べられるように育ててくれたこと。読書好きに育ててくれたこと。ただ、もうちょっと気を使ってくれたらよかったのに、と思うこともいくつかある。そのひとつが「歯並び」だ。前歯と八重歯が大きくてその分すき間の歯が奥まっている。そもそも顎が小さいから上の歯も下の歯も並びがいびつでガタガタしている。その結果として、虫歯になりやすく、中学生の...

Soul Folk In Action/The Staple Singers

ステイプル・シンガーズのリーダー、ポップス・ステイプルズは1915年生まれで、1968年にスタックス移籍第一弾のこのアルバムをリリースした頃にはすでに50代。世代としては1930年代に活躍したロバート・ジョンソンやビリー・ホリデイと同世代の人だけど、1950年代になってから、子どもたちとゴスペル・コーラス・グループを組んで頭角を現した遅咲きのミュージシャンだ。ゴスペルに留まらず、同時代のフォークやロックをゴスペルの...

Instant Groove/King Curtis

ルイ・ジョーダンから連なるホンカー・タイプのサックス奏者の大スター、キング・カーティス。1969年のアルバム『Instant Groove』も、ジャズとソウルとロックとブルースのジャンルの間に引っかかっていまいちどこからも高い評価を得ていないという印象が強い一枚だ。ロック好きには、デュアン・オールマンが参加していることで知られたレコードでもある。デュアンが参加しているのは合計4曲。デュアン・オールマンとすぐわかるよ...

Volunteered Slavely/Rorand Kirk

なんでも演っちゃう人といえば、ローランド・カークだ。ジャズについて、すっかり正統派のジャズからはぐれてしまった僕にとっては、ジャズ・ファンからは異端視されるようなジャズのほうが心地良いようで、ローランド・カークさんなんかはまさその典型例。このレコード、一聴するだけで、これは正統派のジャズではないと誰もが思うだろう。アルバムは、タンバリンとウッドベースのリズムに会わせて野太いコーラスで始まる。テーマ...

ペナントレース折り返し

今日の試合を終えて、タイガースは84試合を消化、46勝35敗3引き分け・勝率.568。2位カープに1ゲーム差、3位ベイスターズに3ゲームの差をつけてなんとか首位でペナントレース前半を折り返すことができたものの、最大18あった貯金は11まで減ってしまった。ここまでの月ごとの勝敗は以下の通り。3・4月 13勝10敗1分 + 3  5月 19勝 4敗   + 15  6月  8勝14敗1分 − 6  7月  6勝 7敗1分 − 1奇跡的にやることなすこ...

人体600万年史

先日、帰宅してテレビを観ていたら、やり投げの女子競技で日本新記録が更新されたというニュースをやっていた。しっかりした体格のおねえさんが槍を担いでスタスタタッって走ってうりゃぁぁぁぁー、って投げると槍はグングンと放物線を描いて飛んでいく。おー、すげーって思わずつぶやいてしまった。何かとてもピュアなものを見た気がしたのだ。*人類は、野生動物と比較すると身体能力は劣るというのが一般的な通説だ。人類がいく...

It's Your Thing/The Isley Brothers

「ソウル/R&Bアルバム 60's~90's」と銘打ったこの連載記事では、便宜上サム・クックとレイ・チャールズをソウルの始まりとしましたが、もちろん彼ら二人だけがパイオニアではなく、たくさんのアーティストが相互に影響を与えながら練り上げられたものであります。彼らと同じ時代から活動を始めたアイズレー・ブラザーズもそのパイオニアのひとつ。時代とともに常にブラック・ミュージックの最先端の音を取り込み、2023年の今も尚現...

That's The Way Love Is/Marvin Gaye

マーヴィン・ゲイといえばとにもかくにも『What's Goin' On』が名盤として挙げられる。もちろん『What's Goin' On』はブラック・ミュージック史のみならずポップ・ミュージック史に燦然と輝いく名盤ではあるのだけれど、天の邪鬼な僕としては敢えてそのひとつ前の作品『That's The Way Love Is』を取り上げてみたい。このアルバムのリリースは1970年。50年代末から高まった黒人の権利を求める公民権運動は、1964年に公民権法が制定...

Everything Is Everything/Donny Hathaway

1970年リリース、ダニー・ハサウェイの『Everything Is Everything 』。日本盤タイトルは『新しきソウルの光と道』で、その名の通り、ソウルの新しい道を切り拓いた作品とされている。ダニー・ハサウェイはシカゴ生まれで、幼い頃から教会の聖歌隊で歌い、4才の頃には既にウクレレで歌伴を行っていたらしい。青年期にはハワード大学に進学しクラシックを学び、卒業後はカーティス・メイフィールドらの下でミュージシャンとして、...

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golden blue

Author:golden blue
“日々の糧と回心の契機”のタイトルは、好きな作家の一人である池澤夏樹氏が、自身と本との関わりを語った著書『海図と航海日誌』の一節より。
“日々の糧”とは、なければ飢えてしまう精神の食糧とでもいうべきもの。“回心”とは、善なる方向へ心を向ける、とでもいうような意味。
自分にとって“日々の糧”であり“回心の契機”となった音楽を中心に、日々の雑多な気持ちを綴っていきたいと思います。

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